小さなモラルなど超越した映画です。
そして出ずっぱりのディカプリオのパワフルな演技にはあきれ返る。
傲慢で破廉恥極まりない株屋のやりたい放題。
金とセックスとドラッグだけの単純さ。徹底しているから面白いのかもしれない。
主人公やその取り巻きにモラルや社会常識など一切ない。オフィスでも、飛行機の中でもパーティーでもひっきりなしで集団でセックスをしていてついに社内セックスは午後6時までは禁止の通達。
とにかくばかばかしさが徹底している。
アカデミー賞にノミネートなんて本当かな。デカプリオは確かに演技は上手だけどもジョン・ウエンやジュリア・ロバーツみたいにあんまり出演本数が多いとかえって難しくなるかも。
主人公が「メイフラワー号でも泳ぎ着いたものでもアメリカにはチャンスが待っている」と言っていますが人を泣かせたり自分も精神不安定になってまで金儲けするなら「つつましい暮らし」もいいんじゃないかと思いました。
途中で連邦捜査官に向かって「貧乏人は毎日地下鉄で通勤して小さな家で暮らせ」みたいな台詞がありますが最後にこの捜査官が事件が終わって穏やかな顔で地下鉄に乗っているシーンがあります。主人公は護送車で連邦刑務所に向かいます。この辺に作者の意図も感じられます。
この映画テレビで放送されることはないでしょうから見逃したらレンタルでも。そんなに勧めるほどの映画でもないけど。だが映画評論家のk氏は呆れるほどの痛快さだと書いています。
しかし映画は2時間ちょっとぐらいがいい。この映画は3時間。
明るいうちに映画館に入ったのに出てきたら暗くなっていました。
海浜幕張駅前は少しばかりのネオンが輝いていました。
映画の中のラスベガスほど賑やかじゃないけれど。あたりまえか。