村上原基、滋賀県安曇川の山中20年⇒麓の町の田中に一人暮らし人生

山中で20年一人暮し後71歳から麓の田舎町で暮している、断捨離し自然な生き様と山暮らし体験に基づく人生論及び写真を紹介

54.シリーズ.ISO14001取得企業の悩みその5(10回シリーズ)

2006-10-19 09:35:36 | ISO
「会社」:まあそこらへんのことはわかりました。
「村上」:さてそういうことで、環境マネジメントシステムを構築したり必要な記録の作成は、最初は専門家におまかせするほうがいいのです。
また会社の事務局は、しっかり勉強して、裏方として3年間基礎固めをしていく使命を担っているのです。従業員さんは、部課長を含めてISOや環境問題について、ほとんど経験もないし、そんなに詳しいことをご存知ではないということです。またそういう部門の方が環境保全に喜んで時間を割いてくれるわけでも、すすんで協力してくれるわけでもありません。これはどこの企業さんでも同じなんです。
「会社」:そうなんですか。私達はいかに部門の従業員特に部課長さんに協力を求めるかを真剣に考えますけれどね。
「村上」:事務局が、部門の方たちに、どんどん協力要請をしても、最初のうちは、期待はずれなことは多いです。何事にでも言えることですが、大事なのはお世話焼きである事務局の熱意とねばり強さ・頑張りなんです。ですから事務局が熱意なく、勉強もしないようでは、せっかく取得したISO14001も先細りになっていきます。案外そういう会社が多いのです。元々仕事を沢山かかえていて、環境まで手が廻らないということでしょうがね。
「会社」:そうですか、そうすると環境事務局の責任は重大ですね。
「村上」:そうですよ、いろいろな会社で環境保全を開始した場合、最初の関門がそこにあるのです。小規模の会社の場合、しばしばあることですが、事務局の人が会社を辞めるんです。そうなるともう絶望的なんです。おわかりでしょ。
「会社」:そういうことはあり得ることですが、そんなに多くの人を事務局員にはできませんし、有能な人を充てるというのも案外難しいそうですね。
「村上」:そうでしょ。でもそういう安易な考えで、いい加減にして始めると、あとで大変なこと(ISOを維持できない)になるので、私の場合は最初に次のようなことを、きっちり申し上げています。
無理にとは言いませんが、①項だけは、絶対条件にしています。
①事務局は2名以上
②できたら次期事務局候補の方も参加させておいて下さい
③コンサルタントの訪問指導は、8回毎回3~4時間ですので事務以外に幹部社員の方もできるだけ同席願いたい
④そうすれば皆さんの環境マネジメントシステムの研修・勉強にもなります
⑤もし事務局の方が退職した場合のことを考慮しておいて下さい
⑥まあ当社のシステムは、その点引継ぎが容易なものですのでその点は評価できます
⑦可能でしたら、社長さんや専務さん常務さんもご参加下さい

私がコンサルする場合、最近、社長さんは、「幹部は全員出させます」ということが多く、訪問指導時に100%の会社さんで6名~10名で対応してくれています。これは顧客本位の私の独特な支援のやり方のおかげと自負しています。訪問10~12回で毎回4時間ですから、多くの方が出席するということが可能になってきたのです。コンサルタントの側から長時間延々と一方的な指導押し付けスタイルは絶対に失敗すると断言します。
「会社」:そうですか、後顧の憂いなくきちん支援されているというわけですね。そうすれば事務局としても仲間が大勢いるという点で、相談することも助言や協力も得易くなりますね。
「村上」:そのとおりです。昔は、事務局さんが1人かせいぜい2人だった時は、取得後のスムースな運営という面で、ネックになっていたようですね。よくそういう事務局の悩み相談が私のメイルに入ってきますが、アドバイスは致しますが、正直申し上げて「そういう状況になってからでは、今更どうしようもないのです」、とんでもない手抜き工事の家みたいなもんですよ。ですから訪問指導回数や時間を減らすということは、いろいろな面ですごく大事なことなんです。
「会社」:なるほどそこまで考えておられるのですね。というか、そこまで考えてやってくれてない多くの普通のISOコンサルタントにお願いするのは恐ろしくなりますね。
(来週、次回に続く)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 53.シリーズ.ISO1400... | トップ | 55.シリーズ.ISO1400... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ISO」カテゴリの最新記事