村上原基、滋賀県安曇川の山中20年⇒麓の町の田中に一人暮らし人生

山中で20年一人暮し後71歳から麓の田舎町で暮している、断捨離し自然な生き様と山暮らし体験に基づく人生論及び写真を紹介

6.今思い出そう「欲しがりません勝つまでは」の意義

2005-12-28 22:22:09 | 暮らし
昔、第二次戦争中に「欲しがりません勝つまでは」というのが、日本国民の合言葉だったそうです。結果は日本の惨敗に終わり、あれほど楽しみにしていた欲しがることは、絶望的になってしまったのです。当時、少年の私達は、その日の食べ物や衣服にも事欠く毎日でした。
しかしやがて高度成長期に入ると、欲の充足は様相を一変します。あれよあれよという間に欲しがる時代へ、欲しがるものは何でも手に入る時代になり、やがて飽食の時代、レストランで食べ物を残す、ものを粗末に扱う時代へと坂道を転げ落ちるように進んでいったのです、自転車なんかあちこち置き放し、盗まれても平気というとんでもない時代になったのです。
あまりにも早かったこのような時の流れを、今つくづく思い返してみると、戦争中及び戦後、長いこと無理して我慢したことの反動かなーとも思います。今は「欲しがります、何でもかんでも闇雲に」「欲しい物は、手当たり次第手に入れる」「欲しくなくなったものは、あっさり捨てる」という感じなんです。大義名分がなくひたすら、見境なく、欲しがっては捨て去り、また欲しがっては捨て去る、ようになってしまったのです。結果的に取り返しのつかないほどの地球環境破壊と精神荒廃をもたらすに至ったのです。
昔と今のどちらが人間として望ましいのかも、改めて考えてみますと、欲しいものが何でも手に入る時代より、なんとかして手に入れたいと必死に頑張った頃の人間のほうが、夢も希望もあり、真剣で、真面目で、勤勉で、素直で、生き生きしていたし、可愛くて、仲良しで、人間らしかったような気がします。
否、むしろこのまま進めば、人間本来の値打ちや尊厳さえも完璧に失いかねないと思う今日この頃です。
そこで、そうだもう一度「欲しがりません、?までは」みたいな感覚を自分なりに、復活させてみようと思ったのであります。こんなこと考えなきゃ良いのに、平成17年12月に私は考えてしまったのであります。思いついたらやってみないと気がすみませんので、誰に何と言われようとやると思います。
それが証拠に、H18新年から「欲しがりません、死ぬまでは」を日々呪文のように唱えて実践してみようと決断してしまったのであります。でも禁煙のように、最初から100%完璧にやろうとすると無理があるので、来年は、可能な限りとすることにしました。
①「欲しがりません」という感覚を思い出したい
②過食症のように何でも欲しがり、手に入れてしまおうとする悪い癖を直したい
③手当たり次第何でも手に入れるということや現実に手に入るということが本当に望ましいことなのか身をもって考え直してみたい
④欲をかなり抑制することの結果として、何か素晴らしい得るものが、あるんではないかと想像している

昔の日本人は、何かを成就するために、ある一定期間「お茶を絶つ」とか「酒を絶つ」とか「色恋を絶つ」とかする習慣があったようです。これはその人の覚悟を示す一つの素晴らしくも精一杯の方便であったようです。
私は比較的欲しがらないほうの人間ではありますが、そんな私でも、もっと何かを絶とうと思ってしまったというわけです。さて何を絶とうか?と考えると、私の場合、酒・タバコ・女・博打・肉食・等、すでに、ある程度絶っており、そんなものではあまり意味がないし、もっとつらいものを設定しないといけないと、またまた更に無理なことを考えてしまったのです。まあ歳相応にかなり我慢強くなっているのではありますが、正直な話、良い歳して子供みたいに、まだまだ欲深なために、いろいろと無用な悩み・苦しみを味うことがあるのです。
つまらんものしか出てきませんでしたが、考えると次のようなものがまだまだ、不十分のようです。

①菓子・甘いもの間食する
②やたらに衣服を買う
③やたらにバッグや帽子を買う
④やや大目に食べてしまう(腹八分目ができない)
⑤いつも、あせる・あわてる
⑥ものを落とす・割る・壊す・なくす
⑦仕事を何でも引き受ける・受注しようとする
⑧自分勝手に一方的に話しまくる(さんま状態)
⑨ものを適当にしまってしまう(あとで探しまくる)
⑩次々にあれこれ手をつけて、やり放しにしていく
⑪使わないものを捨てられないで、沢山しまっている
⑫人前でいい格好したがる

まあ、以上しょうもないことではありますが、今年はかなり意識してこれらを我慢する/捨てきる覚悟であります。「あー、こなんに沢山あげてしまって、できるのでありましょうか?トホホ」
最近食事を具沢山のおかゆ(米は茶碗に一杯弱)の一日2食にしています。それでも、そう簡単に体重は減ってくれません。身長182cmで体重66~68kgが私のベストなんですが、75kgですので身体のあちこちに支障が出ているのです。
でもこのおかゆ作戦によって少しは肥満防止に役立っています。肥満防止以外に予期しない効果として、時々外食で普通の食事をせざるをえない場合があります。その時の食事のうまいこと、食事の内容や質なんかどうでも良いのであって、おかゆ以外のものを時々食べる快感・陶酔のようなものを実感できるようになったのです。そうだったのか「ものを絶つということは=常にものが一杯満たされていることの何倍も幸せを実感できる。我慢というのは金もかからず妙案だ」ということでした。恵まれているということは、欲ばり、その欲を貪欲に満たし続けるということは、

①有難いという感覚を失う/麻痺する
②恵まれていることを完全に忘れる
③感動を忘れる
④自分の至らなさを忘れる
⑤あまりに贅沢に慣れ過ぎていることを忘れる
⑥本物が何かを忘れる
⑦ものごとに無駄が多くなる
⑧一杯・沢山でなく、少しのものを味わうことの大切さを忘れる
⑨恵まれていることがかえって不幸であることがわからない
⑩足りないことによって知恵がわかない
⑪心にゆとりがない
⑫傲慢・自惚れ・強欲・放漫・怠惰・横着へと堕落していく

「欲しがりません死ぬまでは」無茶な運動開始!宣言します。
関連する言葉
①損して得とれ
②大賢は愚なるが如し(大愚は賢なるが如し)
③急がば回れ
④負けるが勝ち
⑤満ち足りる者足るを知らず
⑥一番のご馳走は空腹なり
⑦勝って兜の緒を締めよ
⑧乞食に貧乏なし
⑨腹八分目は医者知らず
⑩楽は苦の種、苦は楽の種
⑪肥満は病気の元、裕福は堕落の元
⑫空気を良く吸うためには、良く吐き出すことだ



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