11月20日、NHK週刊テレビニュース
今年7年ぶりに地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」が、
相次ぐトラブルを乗り越えて地球に帰ってきたその物語は多くの人に感動を与えた。
その「はやぶさ」が小惑星からサンプルを持ち帰るという任務に
成功していたことが明らかになった。
地球以外の天体からはじめて岩石を持ち帰ったのは、
1969年アメリカのアポロ計画で、“月の石”を持ち帰った。
それから40年余り、日本の“はやぶさ”が月より遠い天体に着陸し、
岩石のサンプルを持ち帰ることに成功したのである。
世界初の快挙、しかしその道のりはトラブル続きの困難なものだった。
地球からおよそ3億キロはなれた“イトカワ”に到着した“はやぶさ”は
2度にわたって岩石の採取を試みるが着地の際2発の弾丸を打ち込み、
飛び散る岩石のカケラを採取する段取りだった。
ところが“イトカワ”への着地失敗の影響で岩石の回収ができなかったが、
その後、着地の反動で舞い上がった砂がカプセルに入った可能性が判明。
6月下旬、回収されたカプセルを確認する作業が開始された。
1ミリ超の物質は入っていなかったが、
1ミリの100分の1以下という微粒子が確認されたのである。
その微粒子が地球上の物質か、“イトカワ”のものか、微粒子を詳しく分析した結果、
1500個の微粒子が“イトカワ”から持ち帰ったものという結論に達した。
かんらん石、輝石(きせき)といった微粒子から、
太陽系の起源を解明する手がかりが得られるのではないかと期待されている。
国立天文台 渡部潤一教授
「小惑星の微粒子は地球上の微粒子と違って
太陽系が始まったころの材料物質そのものがあると言われている。
太陽系がどういう風に進化していったか、
太陽系の歴史の、特に失われた初期の部分がわかってくるんじゃないか。」
宇宙から飛んでくる隕石も太陽系誕生の起源を探る手がかりになるが、
大気圏に突入する過程で熱や大気の影響を受けてしまう。
これに対して小惑星は、
太陽系が誕生して46億年前の姿をそのままとどめているとされていて、
その岩石はきわめて貴重な研究材料となる。
微粒子は、年明けにも国内外の研究者に配られ、
成分や結晶構造などさらに詳しく分析されることになっている。
今後の成果が期待される。
今年7年ぶりに地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」が、
相次ぐトラブルを乗り越えて地球に帰ってきたその物語は多くの人に感動を与えた。
その「はやぶさ」が小惑星からサンプルを持ち帰るという任務に
成功していたことが明らかになった。
地球以外の天体からはじめて岩石を持ち帰ったのは、
1969年アメリカのアポロ計画で、“月の石”を持ち帰った。
それから40年余り、日本の“はやぶさ”が月より遠い天体に着陸し、
岩石のサンプルを持ち帰ることに成功したのである。
世界初の快挙、しかしその道のりはトラブル続きの困難なものだった。
地球からおよそ3億キロはなれた“イトカワ”に到着した“はやぶさ”は
2度にわたって岩石の採取を試みるが着地の際2発の弾丸を打ち込み、
飛び散る岩石のカケラを採取する段取りだった。
ところが“イトカワ”への着地失敗の影響で岩石の回収ができなかったが、
その後、着地の反動で舞い上がった砂がカプセルに入った可能性が判明。
6月下旬、回収されたカプセルを確認する作業が開始された。
1ミリ超の物質は入っていなかったが、
1ミリの100分の1以下という微粒子が確認されたのである。
その微粒子が地球上の物質か、“イトカワ”のものか、微粒子を詳しく分析した結果、
1500個の微粒子が“イトカワ”から持ち帰ったものという結論に達した。
かんらん石、輝石(きせき)といった微粒子から、
太陽系の起源を解明する手がかりが得られるのではないかと期待されている。
国立天文台 渡部潤一教授
「小惑星の微粒子は地球上の微粒子と違って
太陽系が始まったころの材料物質そのものがあると言われている。
太陽系がどういう風に進化していったか、
太陽系の歴史の、特に失われた初期の部分がわかってくるんじゃないか。」
宇宙から飛んでくる隕石も太陽系誕生の起源を探る手がかりになるが、
大気圏に突入する過程で熱や大気の影響を受けてしまう。
これに対して小惑星は、
太陽系が誕生して46億年前の姿をそのままとどめているとされていて、
その岩石はきわめて貴重な研究材料となる。
微粒子は、年明けにも国内外の研究者に配られ、
成分や結晶構造などさらに詳しく分析されることになっている。
今後の成果が期待される。