12月3日、めざましテレビ
NASAなど研究グループは、
生命の維持に不可欠な元素がなくても生きられる細菌を発見したと発表した。
これまで知られている地球の生物とはまったく異質の生命体で、生物の常識を覆す成果だ。
異質な生命体が発見されたのは、カリフォルニア州の内陸部にある“モノ湖”。
周辺には隕石落下と見られるクレーターが多い。
モノ湖は、湖から流れ出す川がない。
塩分が海水の3倍に濃縮されている“塩湖”。
水質はアルカリ性が強く、猛毒のヒ素を豊富に含んでいる。
通常なら死んでしまう過酷な環境である。
このようなところで細菌が生きていた。
微生物から人間にいたるまで地球上の生命は、
炭素・酸素・水素・窒素・リン・硫黄 の6つの元素でつくられていて、
これらは生命活動に不可欠と考えれれている。
つまりこの6つがないと生きられない。
しかし、NASAが発見した細菌は、
炭素・酸素・水素・窒素・ヒ素・硫黄 というリンのない環境で
リンをヒ素に置き換えて生きていたのである。
この細菌は、猛毒のヒ素を食べて生きていたというこれまでの常識では考えられない生命体だ。
NASAの発見について
自然科学研究機構長、佐藤勝彦氏
「宇宙にも生物が存在できる可能性を示したのではないか。
元素が異なる別の形の生命も宇宙ではありうる。」
現時点では、今回発見された細菌が宇宙から飛んできたと考える専門家はいない。
あくまでも湖で採取された細菌である。
今後「地球生命体」の可能性の議論も活発になりそうである。
昔の地球、つまり生命の起源の解明に期待があるほか、
産業への応用にも寄与するという専門家の声もある。