9月25日 おはよう日本
東京駅が“宮殿の如し”と称えられた100年前の姿がよみがえった。
建物の外観にもこだわった。
1階と2階部分の赤レンガは当時のままだが
復元された3階部分は新しいレンガ。
材料や焼き方にこだわり
元のレンガに近い色合いを出すことができた。
駅舎の中央の屋根には建築当時と同じ宮城県石巻市の石材が使われている。
津波のあと泥と瓦礫の中から奇跡的に見つかったものである。
東京駅が建てられたのは大正3年のことだった。
しかし昭和20年に空襲で焼け落ち
戦後の資材不足のため元どおりに復元することはできなかった。
建築当時の姿を取り戻そうと行われた今回の復元工事だが
100年前の姿を取り戻すのは困難の連続だった。
たとえば天井の色。
残されていたのは白黒写真だけ。
微妙な濃淡を分析しながら鮮やかな色彩をよみがえらせた。
レリーフのイノシシ。
復元のもとになった写真ではほとんど姿がわからなかったが
当時の装飾技法に加え
動物の骨格や動きなども分析した。
(JR東日本東京工事事務所 大内田史郎助役)
「東京駅を重要文化財ということで残していかないといけない。
古い技術と新しい技術をうまく融合させた形で
今回の保存復元工事ができた。」
今回の復元で新たな楽しみ方も生まれた。
駅舎のなかに併設されたレストランでは電車を真横に見ながら食事ができる。
鉄道ファンには絶好の場所なのですでに予約が殺到している。
東京駅の復元オープンに向けて駅中の商業施設も一緒に盛り上がっている。
駅構内のお店では復元にちなんだお土産が次々と商品化されている。
東京駅をかたどった最中はリニューアルオープンに向けて開発された。
赤レンガをイメージしたアンパンも好評である。
東京駅丸の内駅舎がオープンするのは10月1日である。