そして目覚める。もう一人の自分。
京都シネマにて鑑賞。ようやく鑑賞出来ました。
そうかこういう話だったんですね。事前チェックしないで観たので、どんな内容か知りませんでした。
主人公ル―・フォードを演じるのはあのケイシ―・アフレック。この人の目、こういう役にハマっていますよね。どちらかといえば、一物ありそうな雰囲気です。
さて、ル―・フォードは田舎町で保安官助手の仕事をしていました。物腰の柔らかさと人当たりの良さで町の人々から親しまれてている好青年です。でも観ている私からすると、う~んそんなに好青年かな?(なんていきなりネタばれのようなことを書いてしまいましたが・・・)
そうなんです。好青年に見えて実は、、、、?なんですね。気になるのはル―の人格。これって精神的疾患としてどんな部類に入るんだろう?と思いました。
多重人格かな?つまり彼の中には眠っているもう一つの人格があった。その人格は闇のようなどす黒いものでした。
そんな眠っているもう一つの人格がある日、目を覚まします。そのきっかけとなったのはある女性との出会いです。
ある日、町外れの家で若い女が○春をしているとの通報を受けて彼女の家に向う。いきなり口汚く彼をののしり平手打ちを食らわせた○婦に腹を立て、彼女をベッドに押しつけると荒々しくレ○プする。このことが、長年彼の心の奥深くに眠っていた凶暴さを目覚めさせることになるのです。この娼○の名はジョイス。
ジョイスの平手打ち?は何故に彼の裏の人格を目覚めさせたんでしょうか。マゾヒズム?
それ以来彼は勤務中に白昼堂々彼女の家を訪れては情事を繰り返す。。。。。
一方で、夜は自室に恋人のエイミーを呼び出して関係を持つ。まさしく二股ですね。
関係を続けているうちに、ジョイスの上客の中に町の有力者の息子エルマーがいることを知ったルーは、彼女と共謀してエルマーから大金をむしり取る計画を持ちかける。
ジョイスは色仕掛けで金持ちであるエルマーから金をせしめることだけが目的だったが、エルマーと元同級生だったルーにはある過去の因縁がありその復讐も兼ねることになる。
さていよいよ復讐と金を目的で、ル―は実行する事に、、、、。車でジョイス宅へ向かう。自分の車のタイヤをわざとパンクさせる。これって?何故。
意外な展開となります。ジョイスを殴る、蹴ると非情な暴力です。マジ凄い。美しいジョイスの顔は見るも無惨に、、、、。息が絶えたようです。その後ジョイスの元を訪ねたエルマーも撃たれて亡くなります。
ジョイスに撃たれたように見せかけます。 これって完全犯罪??
そして犯人としてル―が可愛がっていた若者ジョニー・パパス(リアム・エイケン)が容疑者として逮捕された。それは彼が所持していたお札だった。アルマ―がジョイスに手渡したお金から足が着いたのです。従順なジョニ―はル―から貰ったとは吐きませんでした。
実はルーが面会を装い、ジョニーを首吊り自殺に見せかけて殺害したんですね。それは皆さん気づいておられたと思います。
あくまで念には念を重ねての周到な犯罪なのでしょうね。
ところが腕利き検事のハワード・ヘンドリックス(サイモン・ベイカー)。客観的な証拠は何もないものの、彼の頭の中では犯人はルーだという確信を持っていた。ル―に容赦なく質問をする。そのたびそれを上手く切り返すル―だった。
ル―は危機を何とか乗り越えるも、彼を脅かすことが起こる。
それは、ジョニー・パパス首吊り事件。実はこれを目撃していた男がいたのだ。その目撃者とは、以前ルーが掌にタバコの火を押しつけて火傷させた流れ者の男(ブレント・ブリスコー)だった。
彼は口封じ代を要求するというあくどい行動をとったのである。これがまたル―の3つ目の犯罪実行を引き起こすことに、、、、。
ジョニ―・ババスの件で、彼は刑務所に収監されます。でも何故か?精神鑑定の結果等を通過して、弁護士によって処分保留のようなかたちで自宅へ戻る。これって何で?
自分の広い屋敷の中に一人戻って住んでいるル―の元にこの家でルーは結婚するはずだったエイミーがやって来る。そして何と彼女に唾を吐き、殴り殺してしまうのだ。
そこへあの流れ者の男が金を取りにやって来た。エイミーの遺体を見た男はその惨事を見て慌てて家を飛び出す。これもル―の計算通り?男を犯罪者として追いかけ、予定どおり保安官によって射殺させることに成功。
まあそれにしてもここまで緻密な計算が出来るなんて、驚きです。
まあラストまでは語りませんが、、、、。かなりびっくりですね。
ル―を取り巻く美しい2人の女性、何故に愛してると言いながらもこんなに酷い仕打ちをするのか?殺した後も女性への愛を言葉にするル―が何とも不気味でした。
ル―の心の闇は、少年時代にあるようですが、詳しくは語られていません。だから闇の真相心理は結局分かりません。
メディア | 映画 |
上映時間 | 109分 |
製作国 | アメリカ/スウェーデン/イギリス/カナダ |
公開情報 | 劇場公開(日活) |
初公開年月 | 2011/04/16 |
ジャンル | 犯罪/ドラマ |
映倫 | R15 |
解説(allcinemaより)
ノワール作家ジム・トンプスンの傑作犯罪小説『おれの中の殺し屋』(『内なる殺人者』)を「イン・ディス・ワールド」「マイティ・ハート/愛と絆」のマイケル・ウィンターボトム監督が映画化した戦慄のクライム・ドラマ。好青年と評判の保安官が、ふとしたきっかけから内なる殺人衝動を目覚めさせ、恐るべき凶行を繰り返していくさまを描く。主演は「ジェシー・ジェームズの暗殺」「ゴーン・ベイビー・ゴーン」のケイシー・アフレック。共演にジェシカ・アルバ、ケイト・ハドソン、ビル・プルマン。
間違いなく アメリカ文学の傑作である
ーーースティーブン・キング