村上春樹氏の短編集です。
怪談好き、不思議な話好きのぼくにとっては、このタイトルはとってもそそられるものでした。でも、いわゆる「怪談・奇談」を期待して読むと、ちょっとがっかりするかもしれません。
帯には『不思議な、あやしい、ありそうにない話』とありますが、不思議な話はあくまで物語の入り口にすぎないような気がします。
導入部の「自分のリクエストしたい曲と、ピアニストの選曲が偶然にも一致した」、というエピソードが肩に入った力をほぐしてくれ、あとはすんなり物語に入ってゆけました。
登場人物たちは、「とるにたらないけれども不思議なできごと」を端緒として、心にそっと置いたまま向き合うのを避けていた事柄に視線を向けるようになります。彼ら・彼女らの心の内を読み解いていくと、自分の価値観を再確認できるのかもしれないですね。ちょっと抽象的かな・・・。
ぼくはもともと村上春樹氏の文章が好きで、とくにエッセイは愛読してきました。ほのかにユーモラスなところ、知的な雰囲気のする適確な言葉の選び方、適度に力が抜けているところ(リラックスはしているが、決して行儀の悪い座り方はしない、というような)などがぼくの好みに合っています。
ちょっと不思議な空気を感じながらも、肩から力を抜いて読むことができた短編集だったように感じます。
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怪談好き、不思議な話好きのぼくにとっては、このタイトルはとってもそそられるものでした。でも、いわゆる「怪談・奇談」を期待して読むと、ちょっとがっかりするかもしれません。
帯には『不思議な、あやしい、ありそうにない話』とありますが、不思議な話はあくまで物語の入り口にすぎないような気がします。
導入部の「自分のリクエストしたい曲と、ピアニストの選曲が偶然にも一致した」、というエピソードが肩に入った力をほぐしてくれ、あとはすんなり物語に入ってゆけました。
登場人物たちは、「とるにたらないけれども不思議なできごと」を端緒として、心にそっと置いたまま向き合うのを避けていた事柄に視線を向けるようになります。彼ら・彼女らの心の内を読み解いていくと、自分の価値観を再確認できるのかもしれないですね。ちょっと抽象的かな・・・。
ぼくはもともと村上春樹氏の文章が好きで、とくにエッセイは愛読してきました。ほのかにユーモラスなところ、知的な雰囲気のする適確な言葉の選び方、適度に力が抜けているところ(リラックスはしているが、決して行儀の悪い座り方はしない、というような)などがぼくの好みに合っています。
ちょっと不思議な空気を感じながらも、肩から力を抜いて読むことができた短編集だったように感じます。
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