中学生の部活動について、思うことがあります。
小学生の時からスポーツクラブに所属して、活動している子は置いておくとして、中学からその部活を始めた子の場合です。
いい指導者やコーチ、または先輩に出会っただけで飛躍的に、劇的にその子の技術があがることなど、そうそうないということです。
うまくなるには、ただ一つしかありません。毎日コツコツと練習に励むしかありません。
部活動と同じように、子どもがおとなへと成長していくのには、さまざまな人に出会い、いろいろな書籍を読み、あちこちの場所へ行くなど、毎日着実に数多くの経験を積んでいくことで、おとなへと成長していくのです。
「おいしいスイーツの店ができた」と聞いて、「あっ、そう」では本当に知ったことにはならないのです。実際に行って、食べてみて、はじめておいしいスイーツだとわかるのです。
だから、中学生には、自分で実際にやってみて、自分で調べてみて、経験することが大切だと言いたいのです。
そして、そのことは大人でも同様だと思うのです。
学校教育の分野で言うならば、教育に関する事業や施策の方向を決めるとき、わたしは「答えはいつも現場にある」を意識していました。
実際に学校現場の子どもの様子や保護者の願いを聞き、必要な事業や施策の方針や方向性が決まるのです。
このことは、教育だけでなく、営利を求める企業も同じであり、現場の声や願いを聞くことなくして、顧客満足に近づくことはできないのです。
社会や世の中は変化していきます。いままで当然と考えていたことも、当然でなくなることもあります。
このとき大切になるのが、自分で実際にやってみて、調べて、経験することであるのです。
ひとつの考えにこりかたまらず、たくさんの人と出会い、書籍に出会い、経験を重ね、学習し続けることが、いまの時代必要なことだと思います。