学齢期の子どもが家族の介護や世話をしている課題について全国調査の結果が出ました。
(いわゆるヤングケアラーですが、この言葉には現在のところ、法令上に認知されてはいません。)
それによると、公立中学校の2年生の5.7%、高校2年生では4.1%が、介護や世話をしていることがわかりました。
5.7%といえば、約17人に1人いることになります。4.1%は24人に1人いることになります。
その子たちは、家族が行政、地域から孤立しがちであり、だれにも相談せずにいることが多く学業や健康面での影響を受けていると危惧されます。
では、それらの生徒たちは誰を介護したり、世話をしたりしているのでしょうか。
中学生はきょうだいが61.8%、父母が23.5%、祖父母が14.7%です。
高校生はきょうだいが44.3%、父母が29.6%、祖父母が22.5%です。
1日につき、介護や世話に平均4時間を使っています。食事、入浴、トイレの解除、掃除、洗濯の家事、保育園の迎えなどをします。
これにより、学習時間がとれない、自分の時間がもてない、精神的に負担が大きいなど、子どもへの影響が出ています。
そして、介護や世話をしていることを周りのおとなに言わない傾向があります。
大人が担うような介護や世話を引き受け、家事や家族の世話、精神面のサポートを行う子どもには、相談窓口が活用でき、支援につながる行政や地域、大人のサポートが必要です。