お若い方々よ
打席に立った時、三振するのも
情けないゴロを打ってアウトになるのも、かまわない。
見逃し三振さえも許してしまおう。
いけないのは、ただひとつ。
「打席に立っていることがよろこべないこと」だ。
その打席に立ちたくて目を輝かせたのではなかったのか。
『羊どろぼう』(東京糸井重里事務所)
日本を代表するコピーライター糸井重里さんの言葉です。
この言葉はどんな仕事にも通じるのではないでしょうか。
「教師になりたい。教壇に立ち、子どもたちに授業をしたい」。
いま、せっかく希望を抱き教育採用試験に合格して、4月から目を輝かせて教壇に立った初任者で、すぐに辞め学校を去っていく人がいます。
「自分にはむいていません」。
初任者だから、失敗もミスもします。
わたしもいろと失敗をしました。
でも、退職まで36年間勤めました。
それには先輩教員のサポートや仕事仲間、同僚の助けがあったからだと思います。
いまは、多忙をきわめる学校現場です。ほかの教員のことをかまっている時間がない。
一人で悩み、一人で辞める教師。
お互いのことをよく知り、となりの先生のことを気にかける職場でこそ、教師業を続けていけると思います。