私が生きてきた半生をふりかえっても、人と交流するための方法は劇的に変化したと実感しています。
ずっと前は、時間と場所を、自分も相手も共有して、人と交流していました。
いついつに、どこどこで会って、直接的にコミュニケーションを交わすのが基本でした。
ところが、さまざまなメディアの発達とともに、メールを使うなど、離れた場所にいても、人と交流することができるようになりました。
また、インターネットが浸透し、人間関係に世界的規模で広がりを与えてくれました。
その引き換えとして、いまは心の交流というか魂のふれあいが少なくなったように感じます。
もし、かかわりたくなければ、ブロックするとかメルアドを変える。またサイト上では「こんな自分です」をつくることができます。
相手を批判したいのなら、面と向かうと言いにくいことでも書き込めます。
そして、それが読んだ相手をどれほど傷つけているかに無頓着になったりしまいます。
以上のような弊害が起きています。
しかしながら、このようなメディアも、一方では新たな出会いの場になることもあるし、離れていても会うことができます。
人とほんとうにふれあいたいと望む、あたりまえの感覚をもっている子は、チャットや掲示板で知り合った相手と、約束して実際に会うこともあります。
それで、人間関係を結ぶという本当のつながりに発展することもあります。
また、新型コロナウイルス対策で休校になり、自宅にいる子どもがネット上の授業をみて、先生に会うことができます。
これらのツールや若い人の対人関係の変化をふまえて、子育てでいちばん大切で必要なことは何かを考えました。
それは、親が子どものことをきちんと見守り、まず家族のなかで、深い人間関係を築いていこうとする大人の努力ではないでしょうか。
その基盤があれば、子どもはさまざまなメディアを使い、自分を成長させる人間関係を広げていけるように思います。
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