箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

極意は「待つ」こと

2020年09月17日 07時39分00秒 | 教育・子育てあれこれ


私は、教育にしても、子育てにしても、その極意は「待つ」ことにあると思います。

そして、「待つ」ことは「信じる」ことに通じるのです。

土に植えた種や球根は、やがて芽を出し、歯をつけ、いつかは花を咲かせます。

どんな花になるか、はたして花が咲くかもわからない。

それでも、きっときれいな花をつけるだろうと、信じて水を与え、待って見守ることができる人は、子どもをそだてるのがうまい親であり、教師です。

大人が傍で待ってくれている時間は、短いものではないのです。

愛情をかけ、長い時間をかけるからこそ、その子のペースで内面を耕していきます。

社会のルールを取り込み、自分の得意なことや好きなことを知り、自分の中に小さな誇りを育てていきます。

待ってもらえることで、心を成熟させていきます。

それは、ちょうど十分に赤くなり、熟したトマトが甘いのと同じです。

大事に大事に育てて花が咲いたとき、親の喜びこの上なく大きいものです。

と言いたいところですが、じつは親や教師は、そのとき気づきます。

じつは本当に幸せだったのは、「どんな花が咲くだろう」と思いながら待つ時間だったのだということを。





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