この頃、孤独を感じる人が増えていると言われます。
「孤独・孤立」について調べた政府の調査結果によると、孤独感がいつもある、しばしばあると答えた人は、30代がいちばん多く、次に20代の人が続きます。
ただ、私は思春期の中学生にはよく語っていたことがあるのですが、孤独と孤立は区別していました。
若い頃は、孤独は自分を見つめる大切な時間です。
友だちと群れているだけでなく、自分をしっかり見つめる機会や時間をもちなさい。
自分を客観的に見つめると、自己の変化や成長に気がつくからです。
思春期は、それができる年齢です。
ただし、孤立は好ましくない。孤立は他と人間関係がないことだから。
そして、それらを表す言葉を「孤独にはなっても、孤立はするな」とまとめ、生徒たちに話していました。
その考えは今も変わらないのですが、今回の「孤独・孤立」の調査については、その趣旨が「自分はひとりぼっちでさみしい」と感じることが多いかを調べるものです。
あまり、厳密に孤独と孤立を区別する必要もないと考えます。
さみしいと感じる人が多いのは現実だと思います。
どうすればいいかというと、先ほどの話に戻りますが、孤独に悩むのではなく、自分に向き合い、自分を見つめるような機会と時間だと捉えればいいと思います。
ひとりぼっちであると感じて、挫折したり、失敗したり、落ち込んだりすることをごまかさず、自分を成長させる機会だと思う方が前向きになれます。
自分を深く見つめると、じつはまわりの人で、たとえば家族や友だちで気にかけてくれる人がいることに気づくこともあるかもしれません。
その人たち、その人間関係は、本人にとっての「こころの居場所」です。
そのことに気がつくのも、自分に向き合い、自分を深く見つめるからこそできるのです。
ですから、やはり、孤独を嫌がらないのがいいとわたしは考えます。
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