箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

選べることが大切

2022年03月07日 07時24分00秒 | 教育・子育てあれこれ

日本の教育の特徴は、児童生徒の行動を禁止したり、制限したりすることがけっこう多いという点です。

この点では、個人の自由が少ないという見方ができます。

禁止や制限が高じてくると、児童生徒は「やめろ」と言われるか言われないかで自分の行動をきめるようになります。

これでは、自分で考えたうえでの自主的な判断や決定はできにくくなります。「おとなに任せておけばいい」と思ってしまいます。

くわえて、日本の文化・習慣は「他人に迷惑をかけない」という意識が強くはたらくのです。

これはこれで、けっして卑下するものではなく、素晴らしい文化・習慣であるという側面は認められます。

では、「自由」とは何かと問われると、「なんでも好き勝手にできること」と曲解して答える子も多いでしょう。

でも、本来の自由とは「なんでも選べる選択肢の中から、自分が選ぶことができる。これが自由です。

だから、制限・禁止が多すぎると、選択肢があまりないか、まったくなくなるので、「自由」でなくなるのです。

制限・禁止をするとある程度の統率ができ、おとなの管理が行き届くようになります。すると禁止事項・制限事項はますます増えてきます。

それが、子どもにとって窮屈な世界を生み出しているのです。

学校教育の世界では、制限・禁止事項は最小限でいいので、選べることを最大限保障するべきです。


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