人々はいつもあたしに尋ねた
あなたは何人? あたしはいつも答えた
あたしはアメリカ人
彼らは言った 違う!何人だ!
あたしはアメリカ人よ!
あたしはアメリカで生まれた 怒りが煮えたぎる
お前は知らないのか この国は世界で一番偉大な国
(......)
彼らは言う もしここが嫌いなら帰ったらどうだ
学校にも「外国につながる児童生徒」・「外国にルーツをもつ児童生徒」が在籍し、毎日通ってきます。
両親あるいはどちらか一方が、外国出身者である人の子どもを意味します。 来日したばかりという子どももいれば、日本で生まれ育った人もいます。
外国籍の子どもだけでなく、日本国籍の子、二重国籍の子もいますし、難民2世などで無国籍状態の子も含まれます。
近年、日本で暮らす外国人は増加しています。
それとともに、海外にルーツを持つ子どもが増えています。
三重県鈴鹿市や静岡県浜松市などの地域の公立小中学校にはたくさんの外国につながる子(外国にルーツをもつ子)が通っています。
それほど多くはない場合でも、全国の地域の公立学校に少数点在的に在籍しています。そこで各自治体の教育行政は学校への通訳派遣や「日本語指導」の教員を加配するとして支援を行っています。
しかしその支援体制が十分とは言えないなかで、子どもが日本語がわからず困難に直面する現状があります。
海外にルーツを持つ青少年やその家族にとって、「日本語の壁」はとても高いのが課題になっています。成長著しい時期に言葉の壁に直面することで、自尊感情が下がります。
また思春期の悩みやすい時期が重なり、時には「わたしは、いったい何人なの?」と自己のアイデンティティが揺らぐこともあります。心身の健全な発達に影響を及ぼすような深刻な事態に陥ることがあります。
さらにその影響は悪循環を引き起こしやすく長期化することも珍しくありません。
それらの課題に大きく揺れる気持ちをトータル的に綴ったのが冒頭の詩です。
学校教育の課題としては、日本語指導をはじめとする学力、高校進学を保障すること、ならびにつながることのできる、日本人児童生徒とのなかまづくりなどがいちばん必要です。
ときどき、日本人の児童生徒から発せられる言葉「韓国へ帰れ」「ブラジルへ帰ったら」などは、その児童生徒への存在そのものを否定する言葉です。
このことを教師は、深く認識して、感度を高くもって、軽いからかいの言葉と受け流さずに、きっちりと対応できなければなりません。
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