困難なことやたいへんなこと、つらいことに遭遇した人に対して、励ましの声をかけるとき・・・
「がんばれ」とか「がんばってください」と声かけすることは、よくあることです。
たとえば東北地震で被災した人に「がんばれ 東北!」というような声かけが、メディアに大々的にとりあげられました。
ただし、場合によっては「がんばっているのに、これ以上わたしにがんばれというのか」と思わせることもあります。
また、「上から目線のように言わないでほしい、あなたは何もしてくれないのだ。わたしは一人でがんばるしかない」
そのように受け手が感じることもあります。
そんなとき、相手の心に届く言葉は、「いっしょにがんばりましょう」です。
この言葉を、悩んでいる生徒にかけたらどうでしょうと、わたしはよく教職員に、生徒を励ます言葉として勧めてきました。
もちろん、「がんばれ」で励まされる場合もあるので、必ず声かけする言葉は固定的なものではありません。
時と場合、相手の性格、どんな文脈で声をかけるかによるとは思います。
また、別の声かけもあります。
「がんばれ」ではなく、「がんばってるね」。
「わたしはあなたのことを気にかけているよ」というメッセージが伝わるし、受け手は「わたしは一人でないんだ」と思えるでしょう。
ただし、それもオールマイティな言葉ではないです。
「がんばってるねなんて、わたしのことがなんでわかるの」と捉えられる場合もあり、一様ではないのです。
やはり、その場、その時、その状況で、悩む生徒に対していちばんふさわしい言葉を探して、発することができるのが、生徒指導の極意だと思います。
そのためには、生徒一人ひとりの「生徒理解」が欠かせないのです。
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