箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

人を励ますときの言葉

2024年06月10日 06時00分00秒 | 教育・子育てあれこれ
困難なことやたいへんなこと、つらいことに遭遇した人に対して、励ましの声をかけるとき・・・

「がんばれ」とか「がんばってください」と声かけすることは、よくあることです。

たとえば東北地震で被災した人に「がんばれ 東北!」というような声かけが、メディアに大々的にとりあげられました。

ただし、場合によっては「がんばっているのに、これ以上わたしにがんばれというのか」と思わせることもあります。

また、「上から目線のように言わないでほしい、あなたは何もしてくれないのだ。わたしは一人でがんばるしかない」

そのように受け手が感じることもあります。

そんなとき、相手の心に届く言葉は、「いっしょにがんばりましょう」です。



この言葉を、悩んでいる生徒にかけたらどうでしょうと、わたしはよく教職員に、生徒を励ます言葉として勧めてきました。

もちろん、「がんばれ」で励まされる場合もあるので、必ず声かけする言葉は固定的なものではありません。

時と場合、相手の性格、どんな文脈で声をかけるかによるとは思います。

また、別の声かけもあります。

「がんばれ」ではなく、「がんばってるね」。

「わたしはあなたのことを気にかけているよ」というメッセージが伝わるし、受け手は「わたしは一人でないんだ」と思えるでしょう。

ただし、それもオールマイティな言葉ではないです。

「がんばってるねなんて、わたしのことがなんでわかるの」と捉えられる場合もあり、一様ではないのです。

やはり、その場、その時、その状況で、悩む生徒に対していちばんふさわしい言葉を探して、発することができるのが、生徒指導の極意だと思います。

そのためには、生徒一人ひとりの「生徒理解」が欠かせないのです。




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