小学校3.4年生の頃まで子どもは、自分が人からどう見られるかは、ほとんど気にせずに育ちます。
でも、思春期になると子どもの意識は他者に向くようになり、自分がどう見られているかを気にするようになってきます。
このように、子どもの意識が他者へと広がりを見せますし、自分の将来のことや学習での成績、将来の自分を考えるようになってくるのです。
つまり、いろいろなところに意識が向くのです。
ところが、子どももさまざまで、自分を一定程度自己評価できる子もいれば、自分のことを見つめることができにくい段階の子もいます。(じつは、多くの子が自分のことを見つめることができません。)
自己評価ができにくい子は、自分って何もできないとか、自分とはたいした存在ではないとか考え、一時期ですが不安になるのです。
こんな自分でいいのか、これでいいのだろうかと悩み出し、不安定な時期となります。
ですから、各調査で、小学生まで自分に自信のあった子が、中1になると一時期、自分に自信がなくなるという結果が出たりすることが多いのです。
思春期は自立に向かおうとする時期ですが、一方で不安定な時期で、不安になりやすいのです。
この子たちは、乳幼児期からずっと親の愛情を受けて育ってきて児童期を終えたのですが、思春期の時期には、もう一度親からの愛情を必要とします。
親は子どもが自分自身を評価できるように、大人として扱い、その子が存在していきていることの意味づけを行っていくのです。
意味づけという言葉を、もっとくだけた表現にすれば、要は子どものいいところを見つけて言葉にして表すことです。
家に帰ってきたら必ず「ただいま」と言うし、車に乗せたら降り際に「ありがとう」と言うなど、当たり前のことかもしれませんが、とても大切です。
だって、何も言わずに家に帰ってくる子や、黙って車から降りる子は、今の時代けっこう多いのです。
そして、日常生活の中のふとした機会に、「そうやって言えるあなたが、とっても好きなんだ」「おまえはほんとうに優しいね」と言葉で伝えるのです。
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