政府は「分配」と銘打って、看護・介護・保育に携わる人の報酬を改善する公約をかかげました。
そして保育士の場合、たしかに給料は9000円増えました。
ただ、報酬は上がりましたが、手付かずの課題が残ったままです。
それは、保育士の配置基準です。
配置基準とは、子ども○人に対して、保育士が1名配置されるという基準のことです。
たとえば、3歳児に対しては、子ども20人に対して保育士が1名配置されます。
この配置基準は1969年から変わっていません。
少子化が進み、子どもの数が減ってきても変わらないままです。
もっとも、その間に共働き夫婦が増えているという実態はあります。
しかし、保育士一人がみる子どもの数は親の就労とは関係がありません。
育ち盛りのこれから集団でのルールを覚えていく子たちの成長は、保育士の自助努力でささえられているのです。
たとえば、食物アレルギーの子が増えています。
誤食がないように、調理員と担任で気を配り、ほかの子の分を食べてしまわないように、目印をつけたりします。
保育は小さな子どものいのちを預かるハイリスクな仕事です。
その一方で、保育日誌をつけたり、毎月の保育計画をつくり、自治体に提出します。
お昼寝の時間や、子どもたちが帰ってから書きますが、勤務時間内で終わらせるのは難しいのです。
自宅へ持ち帰らなければならないことが多いのです。
それなのに、フルタイム労働者の平均月収は307,400円に対し、すこし上がったとはいえ、保育士は256,500円で大きく下回っているのです。
本当の意味での待遇改善が強く求められるのです。
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