箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

「ありがとう」と言い合える家族関係

2021年07月08日 06時33分00秒 | 教育・子育てあれこれ


「ありがとう」という言葉は、人間関係を良好に保つのに、大切な言葉です。

うちの娘は、車で送ったり、迎えたりしたあと、降りるときに必ずと言っていいほど「ありがとう」と言います。

もう成人していますが、自然にその言葉を適切に使える子になってくれたという点で、うれしく思います。

子育てにおいても、「ありがとう」と言える子になってほしいという考えで、子どもが小さいうちから「ありがとう」というように、親がしつける親御さんは多いと思います。

ただし、無理やり言わせることと,素直に言えるように育てることは、ちょっとちがうと私は思います。

「ありがとう」が自然に口から出てくるようになるのが理想です。

そのためには、家族の普段の会話が重要だと思います。

お父さんが、ふだんから「ありがとう」とお母さんに言っている。お母さんがふつうに「ありがとう」と言っている。

このような周囲の大人のやりとりを子どもは聞いて、それをまねして言葉を覚えていきます。

「もう、うちの子は中学生だから,手遅れだ」ということはないと思います。

思春期は、人と出会い直しをする時期でもあります。第一、「ありがとう」と言われていやな思いをする子はいません。

自分のことにお母さんやお父さんは、ありがたいと思ってくれている。そうだったのか。それにふたりの間でも「ありがとう」と言っているじゃないか。

その積み重ねは、自分で考えて、自分も「ありがとう」と言ってみようという気持ちにさせてくれます。

また、私にも思い当たるふしはあるのですが、「ありがとう」は言っているが、「ごめんなさい」と言いあえる家庭は少ないかもしれません。

謝ることが、自分の非を認めるようで言えないという人もいるでしょう。でも逆に「いいよ」とか「大丈夫」とか言われるとホッとします。

「ありがとう」「ごめんなさい」を、ふつうに言いあえる家族関係を築いていきたいのです。


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