ある秋の日、わたしは大阪ミナミ・なんばのセブンイレブンで乾電池を買い、現金で支払いました。
お釣りを小銭入れに入れ、店を出ました。
すると後ろから、わたしの肩をトントンする人がいました。
「何やねん」と少し面倒な表情(だったと思います)で、振り向きました。
その相手は、「落とされたのではないですか」と黒色の小銭入れを差し出しました。
「あっ! ありがとうございます。落としてたんですね」
「よく、声をかけてくださいました」
「落とし物でも、目の前で落とされたのを見たのだから、渡すのは当然ですよ」
そう言って、その人はその場を立ち去っていかれました。
なんか颯爽と吹き抜けるなんばの秋風のような爽やかな人で、わたしはしばらく立ち止まり、その人を見送っていました。
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