わたしの心 

日々の出来事・感動などを日記にして公開したいと思います。
(管理人:Mrs.modest)

クロパン・クロポン

2024年11月14日 | シャンソン

昨日(11/13)の唄う会の課題曲は、「クロパン・クロポン」(日本語版)でした。
「クロパン・クロポン」って、黒パン・黒ポン?

「クロパン、クロポン Clopin-clopant」というオノマトペ(擬音語)風の不思議な題名の曲は、1947年にピエール・デュダンPierre Dudanが作詞し、ブリューノ・コカトリックスBruno Coquatrixが作曲しました。
Clopin-clopantとは、足を引きずって歩くことを表す言葉で、歳をとって敗残の人生を歩む姿を表した歌詞だと言われています。でも、グレコの歌う歌詞では、恋人が去って手紙が10ヶ月も来ないという部分があるので、私は失恋の歌じゃないかとも思いましたが、この部分を回想内容と捉えると、その後長い長い年月を過去を引きずり足をひきずって変化のない日々をひとり孤独に生きてきたということにもなります。鏡に映った自分は、もう子どもじゃないし、恋人と別れた頃の若い自分でもなく、容色が衰え年老いている。でも心はずっと子どものままだし、恋人と別れた時から何年経とうが自分のなかでは時間は止まってしまっている。各行の末尾の「...」が意味深です。

Clopin-clopant   クロパン、クロパン
Juliette Gréco   ジュリエット・グレコ クリック
Je suis né avec des yeux d´ange
Et des fossettes au creux des joues
J´ai perdu mes joues et mes langes
Et j´ai cassé tous mes joujoux
Je m´suis regardé dans une glace
Et j´ai vu que j´avais rêvé
Je m´suis dit: faudra bien qu´ j´m´y fasse... 
Tout finira par arriver... 
わたしは天使の目と
頬のえくぼを持って生まれた
わたしは頬のふくらみと産着を失った
そしてわたしのおもちゃをみんな壊した
鏡に自分を映して見た
そして自分が夢を見ていたことに気づいた
自分に言い聞かせた:今の自分に慣れなきゃね…
すべて、そうなるしかないのだから…

{Refrain :}
Et je m´en vais clopin-clopant
Dans le soleil et dans le vent
De temps en temps le cœur chancelle...
Y´a des souv´nirs qui s´amoncellent...
Et je m´en vais clopin-clopant...
En promenant mon cœur d´enfant...
Comme s´envole une hirondelle...
La vie s´enfuit à tire-d´aile... 
Et ça fait mal aux cœurs d´enfants 
Qui s´en vont seuls, clopin-clopant...
そしてわたしは足を引きずって歩く
太陽のもとそして風のなか
ときおり心は揺らぎ…
積もった想い出が浮かび上がる…
そしてわたしは足をひきずり…
子どものままの心を連れ歩く…
ツバメが飛んで行くように…
人生はあっという間に過ぎ去る…
そしてそれは、ひとり足を引きずって歩く
子どものままの心には辛いこと…

Tout l´amour que l´on a vu naître...
Tes lèvres douces, parfum de miel...
Nos deux fronts contre la fenêtre...
Nos regards perdus dans le ciel...
Le train noir hurlant dans la gare...
Le monstrueux désert des rues...
Tes mots d´adieu, tes mots bizarres...
Depuis dix mois, tu n´écris plus...
私たちの心に芽生えた恋のすべて…
あなたの甘い唇、蜜の香り…
私たちのふたつの額は車窓に貼りつき…
私たちの視線は宙に迷う…
黒い列車は駅でうなっていた…
街々の恐ろしいほどの人気なさ…
あなたのさよならの言葉、あなたの意外な言葉…
10ヶ月ものあいだ、あなたからの手紙が来ない…

   (朝倉ノ二一の〈歌物語〉より)

今回の課題曲は、まだまだシャンソン初心者の私にとっては、かなりの難曲でした。
できたら、もっとポピュラーな易しい曲をお願いしたいんですが…

(追記)=ミニ知識
改めて「オノマトペ」について説明したいと思います。
「オノマトペ」という言葉は、耳慣れない単語と感じる人もいるかもしれないが、実はこれ「ニコニコ笑う」「雨がパラパラ降る」など、私たちが日頃から何気なく使っている擬音語や擬声語、擬態語を総称したものです。
世界から見ても、特に日本語はオノマトペの数が多い言語と言われていて、円滑なコミュニケーションを取る上で大きな助けとなっています。
オノマトペは、物事の状態を表す擬態語(ふっくら、すべすべなど)、音を言葉で表した擬音語(ガチャン、ドカンなど)、人や動物の発する声を表した擬声語(ワンワン、ブーブー)の3つの種類に分けられます。それに、形容詞としてだけでなく、時には名詞や動詞としても使われることがあります。元々の語源は、古代ギリシア語の「onoma(名前)」と「poiein(作る)」が融合してできた「onomatopoiia(オノマトポイーア)」に由来し、英語では「onomatopoeia(オノマトペア)」、フランス語では「onomatopēe(オノマトペ)」となり、日本では「オノマトペ」と言われることが多いのです。
              (インターネット調べ)

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初舞台顛末記

2024年03月14日 | シャンソン

昨日(3/13)は、最近始めたシャンソン教室の発表会でした。
今までコーラスでの発表会は経験済みですが、ソロで歌う発表会は初めて。
当初は、発表会に参加するにはまだまだだと思っていたんですが…。
ドレスを着てきれいにメイクをして舞台に立つと言う魅力に逆らえず、参加することに。(理由が不純)

朝9:30に集合して、設営作業等をした後リハーサル。
その後、ばっちりメイクをしてドレスに着替えて、午後2時からいざ本番。
観客席が30程と、主に友人等が観に来てくれる小規模な発表会。
緊張することもなく(そこは、初体験で怖さ知らずの私)、とっても楽しく熟練した先輩方の素敵な歌をしっかりと鑑賞させていただきました。
ブラボ~

実は、私が歌う「オーシャンゼリゼ」で孫たちが♪オーシャンゼリゼの部分を一緒に歌ってくれるために、お嫁さんと3女(幼稚園児)と4女(3歳)が来てくれました。(勿論、何度か我が家で練習しました。)
結果は、大成功
それから、思いがけず友人が遠路はるばる観に来てくれました。
うれしいことに、その折にそれぞれが私にプレゼントを持ってきてくれて…。
大感激

(2人の愛孫娘から手造りブーケ、お嫁さんから生花)


(友人からの素敵なプレゼント)

個人的には色々ハプニングがありながらも、何とか無事に終了しました。
会が終わった後に、お店での食事しながらの反省会。
帰宅したのは、午後6:30を回っていました。

ああ~疲れた。
久しぶりに一日中行動したんで、二三日経ってから疲れがどっと出てきそうな予感がします。

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アコーディオン

2023年01月12日 | シャンソン

昨日(1/11)は、ちた塾(講座「歌で世界を旅してみませんか?」)でお世話になった風花まいさん(シャンソン歌手)からお誘いを受けて、シャンソン教室「歌の会」への初参加の日でした。
講師の大野栄潤先生。
講座生9名(私を含む)と見学者2名。

課題曲は「アコーデオンAccordéonクリック

セルジュ・ゲンズブールSerge Gainsbourgがジュリエット・グレコJuliette Grécoのために作った曲「アコーデオンAccordéon」(1962年)。

「Accordéon アコーデオン」
歌:Juliette Gréco ジュリエット・グレコ

Dieu que la vie est cruelle
Au musicien des ruelles
Son copain son compagnon
C´est l’accordéon
Qui c’est-y qui l’aide à vivre
À s’sseoir quand il s’enivre
C´est-y vous, c’est moi, mais non
C’est l’accordéon
Accordez accordez accordez donc
L’aumône à l’accordé l’accordéon.

Ils sont comme cul et chemise
Et quand on les verbalise
Il accompagne au violon
Son accordéon
Il passe une nuit tranquille
Puis au matin il refile
Un peu d’air dans les poumons
De l’accordéon
Accordez accordez accordez donc
L’aumône à l’accordé l’accordéon.

Quand parfois il lui massacre
Ses petits boutons de nacre
Il en fauche à son veston
Pour l’accordéon
Lui, emprunte ses bretelles
Pour secourir la ficelle
Qui retient ses pantalons
En accordéon
Accordez accordez accordez donc
L’aumône à l’accordé l’accordéon.

Mais un jour par lassitude
Il laissera la solitude
Se pointer à l’horizon
De l’accordéon
Il en tirera cinquante
Centimes à la brocante
Et on fera plus attention
A l’accordéon.
Accordez accordez accordez donc
L’aumône à l’accordé l’accordéon.

神よ、人生とは残酷なものだ
とりわけ、裏町の音楽屋にとっては...
彼の友、彼の相棒、
それはアコーディオンだ
誰に彼の命を助けられるだろう
彼が酔っ払って座っている時に
君か、私か、いいや違う
それはアコーディオンだけなのだ
お恵みを、施しを、お情けを、それから
あの曲たちに投げ銭を
アコーディオンの奏でるあの曲に

彼らは一つの莢の二粒のえんどう豆
また、私たちがそれらを言葉で表す場合
そこにバイオリンも伴う
彼のアコーディオンによって
彼は平穏な夜を過ごす
それから朝には習慣として
アコーディオンに空気を充填する
お恵みを、施しを、お情けを、それから
あの曲たちに投げ銭を
アコーディオンの奏でるあの曲に

彼は時々お釈迦にしてしまう
相棒のパールボタンを...
その時彼はジャケットを下に敷く
アコーディオンのために...
または彼はズボンがずり落ちそうになれば
アコーディオンから締金を借りて固定する
お恵みを、施しを、お情けを、それから
あの曲たちに投げ銭を
アコーディオンの奏でるあの曲に

しかし、彼は疲れきってしまい、
彼は本当の孤独に身を落とす
地平線にある彼の姿と
側らにあるアコーディオン
彼は蚤の市で50ペニーでアコーディオンを売り払う
そして、私たちはさらなる憐れみをアコーディオンに...
お恵みを、施しを、お情けを、それから
あの曲たちに投げ銭を
アコーディオンの奏でるあの曲に
 (訳:ああ)

 
勿論、日本語で歌いました。
歌ったものの訳詞は、かなり違いますが…。
貧しく荒んだ生活のために自分の大切なアコーディオンを手放してしまうお話。やさぐれた感じで歌うと良いとのこと。
それに、シャンソンは、音符と歌詞があっていなくても、音が外れても、アドリブを利かしても、語るように歌って良いそうで。
決して歌が上手とは言えない私にとっては、ラッキー。
とても楽しいひと時でした。
大野先生まいさんありがとうございま~す

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