![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/41/8eb6384c9bc6e8c0c4ce37d3f8f8a0ca.jpg)
農園オーナー(美智子さまの大ファン)のたっての希望で、「歌集 ゆふすげ」を購入しました。
先ほど届いたので、早速読ませていただきました。
どの短歌も上皇后美智子さまのお人柄の表れか優しく感動すら覚える短歌ばかりで…。
この歌集は、皇室の和歌の相談役「御用掛」の永田和宏さんが作品を広く知ってもらおうと強くすすめ、宮内庁とやりとりをして出版につながりました。(本紹介文より)
特に最後の解説文の中に興味深い個所がありましたので、抜粋してご紹介したいと思います。
……………
「帰り得ぬ故郷(ふるうさと)を持つ人らありて何もて復興と云ふやを知らず」平成二十六年
この一首は、平成二十三年の東日本大震災の被災者を詠ったものでしょう。被災後二年、三年を経ると、新聞やテレビ、政府もできるだけ「復興」という言葉を使って、被災地がその打撃から順調な回復を遂げていることを強調するようになります。人々を元気づけるために必要な姿勢ではありますが、美智子さまのこの一首は、そのような「復興」という言葉の安易な使用に対して、鋭く警鐘を鳴らすものともなっています。原発事故の影響も含めて、故郷に帰ることができないこれだけの多くの人がいるなかで、何をもって「復興」と言えるのだろうかと、強い疑問を呈しているのがこの一首なのです。
マスメディアや政府発表の論調に流されないで、自らの目でしっかりと現状をみつめていくというこの姿勢から、そして歌から、私たちは多くを学ぶことができるはずです。……………
《永田和宏(歌人・細胞生物学者)解説》
NHKで明日(2/5)午後10:00 「歌人美智子さま こころの旅路」放送予定だそうです。
ぜひ拝見したいと思います。
歌集の購読と番組の視聴を強くお薦めします