キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

クレマチス

2011-05-21 23:13:49 | 季節の花々
                

              今が盛りの綺麗な花、クレマチス、和名は鉄線、強そうな名前です。

              硬い蔓の様子から来ているようです。

                

                 こんな形のは「カザグルマ」とも呼ぶそうですね。

                

              今夜は成城ホールの、オクサナ・ステパニュックさんというソプラノ

              のコンサートに行きました。このクレマチスのようにきれいなかわい

              い人。チェルノブイリの事故で被害を受けたウクライナの村の出身な

              んだそうです。バンドゥーラという民族楽器を弾きながら歌うウクラ

              イナ民謡は絶品。声に温かい人柄がにじみでているような気がしまし

              た。日本に来てしばらくは食うや食わずの大変な苦労をされたらしい

              のですが。そんなことつゆも感じさせない。2部の歌曲もとてもすて

              きでした。石川啄木の「初恋」が特に良かった!

               http://www.youtube.com/watch?v=uv7M2CLV7sc

                You Tubeでも聴けます。
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おあげさん

2011-05-18 15:13:15 | グルメ
              

           関西から関東へ来てもう30年以上になりますが、いまだ関東にはなくて、

           「ああ、あれ食べたいな」と思うものがいくつかあります。その一つが三角

           のお揚げ。薄っぺらい油揚げではなく、厚揚でもない、その中間ぐらいの、

           中にちょっと白い生の豆腐らしきものが残ったお揚げで、焼いて生姜醤油

           で食べるととてもおいしい。スーパーでそれに似たお揚げを買いました。

           でもやはりちょっと違う。そういえば関西じゃ、油揚げのことを「おあげさん」

           なんて「お」と「さん」を付けて呼んでいましたっけ。

              

                      芋は「おいもさん」

              

               豆は「おまめさん」、お粥にもさんを付けて「おかゆさん」。飴

               なんか、もっと親しく「あめちゃん」なんてね。ちょっと滑稽だけ

               れど、食べ物に対する愛情が感じられて良いと思いませんか?
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オンブラ・マイ・フー優しい木陰

2011-05-18 08:53:04 | ミュージック
            

           木陰の恋しい季節になってきました。二年前の六月、オーストリアのメルク

           修道院を訪れたのはとても暑い日でした。大きな木の木陰に入って一息つ

           いたとき、頭の中をオンブラマイフのメロディーが流れました。「ああ、ヘン

           デルが思い描いたのはこんな木陰の涼しさなんだ!」と納得しました。

                   

           「オーーーーンブラ」の、いつまで続くとも知れず延ばす最初の「オ」の高

           い音がなんとも涼やかな(キャスリン・バトルのようにきれいに歌えば)美

           しいラルゴ。大好きな歌曲の一つです。

            

           でも、日本の桜の木陰も捨てたものじゃありません。振り仰いで見る若葉の

           さわやかさ。だけど毛虫にはご用心。

            

                     なっちゃんも木陰で一休み。    
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RHODODENDRON-石楠花

2011-05-17 09:04:12 | 季節の花々
               

            石楠花(シャクナゲ)は花の形がツツジに似ているとは思っていましたが、

            やっぱりツツジ科。私の中では全く別の花なんですが。でもこうして写真

            で見ると、やはりツツジの仲間だと分かります。

            昔々とても若い頃に行った女人高野室生寺で階段の両側に石楠花が一面

            に咲いていた様子今でも目に浮かびます。小じんまりしたいいお寺です。

            台風で倒れた五重塔も完全に元の形に戻ったようです。また行ってみたい。

            これは室生寺の石楠花ではなく、栃木県足利市の石楠花です。夫がなっ

            ちゃんを連れて、足利市に藤の花を見に行きました。藤は盛りを過ぎてい

            たようで、代わりに石楠花の写真を撮ってきました。日本の石楠花より派

            手な西洋シャクナゲでしょう。

                

            英語ではrhododendronという長い名前です。dがいっぱい入って、なんだ

            か物々しい名前です。以前イギリスの小説を翻訳したとき、大邸宅の途方

            もなく広い庭に池やバラ園や芝生のコート、それに石楠花の斜面まであ

            り、のぞき見した隣家の主婦が羨ましがっている場面がありました。石楠

            花の英名をその時初めて知りました。西洋でも割とよくある花のようです。

                

      これはちょっと変わった石楠花。白い花の真ん中が臙脂色。黒い目で睨まれているみたい。

                     石楠花や狭き径行く奥の院      土井 木賊    
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白い花たち

2011-05-15 20:49:12 | 季節の花々
              

           泰山木は英名をマグノリアというように、木蓮や辛夷の仲間ですが、とても

           大きな堂々とした花です。最初見たとき、あまりの風格に感動さえしました。

           「泰山木の花咲けば、夏がくるよ...」という歌を、以前コーラスで歌ったの

           ですが、題名が思い出せません。「カモシカのように飛び跳ねて、暑い夏

           がやってくる」と続いたと思います。夏のさきがけの花なんですね。

              

           この花も数年前に、初めてどこかのお寺の境内で見たとき何とはなし感動

           しました。これが沙羅双樹の花だったんです!朝咲いて、夕方には花全体

           がポトンと落ちて散るので、平家物語で無常の象徴に使われたのですね。

               沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす  平家物語


              

           白いバラもいろいろな意味があります。ナチス抵抗運動の痛ましくも雄々

           しいDie Weisse Rose(白バラ抵抗運動)やイギリスの15,6世紀の薔薇戦

           争のヨーク家の紋章や。

              

           白いゆりは聖母マリアの象徴。純潔を表す花です。清楚ですね。名前に白ゆり

           のつく幼稚園や学校がたくさんあるのは、そのイメージの清潔さからでしょうか。

            きれいな花々もその時々の歴史に翻弄されています。
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なっちゃんのお風呂

2011-05-14 18:35:17 | ペット
               

           「柴犬なのにシャンプーを嫌がりませんね」と、この間爪を切ってもらいに行

           ったトリミングのお店で言われました。柴犬は水を嫌がるようです。一ヶ月

           に数回お風呂でシャンプーします。最初は嫌がって抵抗しましたが、今で

           は諦めたようで、おとなしく洗われ、拭かれるがまま。

                   

          洗うと胸の部分が真っ白になって美人になります。すぐまた薄汚くなるのですが。

               

          写真を撮ろうとするとすぐそっぽを向きます。「なんなのよ、全く面倒くさいったら!」

               

           そんななっちゃん、今日明日は夫と車でお出かけです。車に酔うので嫌なん

           ですが、そこは超おとなしい飼い犬の悲しさ、飼い主には抵抗できません。
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いずれ菖蒲か杜若

2011-05-14 18:34:13 | 季節の花々
               

             五月の花の楽しみの一つは、色々なアヤメの咲くこと。アヤメ、カキツバタ、

             ハナショウブ、何度も違いを教わったけれど、今だに見分けがつきません。

             菖蒲(しょうぶ)と書いてアヤメと読むので、またややこしい。ショウブはサ
     
             トイモ科で別物だそうです。ハナショウブはアヤメ科だそうで。まあ、別に

             きれいだなあと愛でる分には、名前はあまり関係ありませんが。これは

             他のアヤメ類に先駆けて咲く一初(イチハツ)という名の花のようです。

               

             これはキショウブ。英語ではアヤメ類はアイリスっていいますね。そういえば

             数年前まで裏庭に色とりどりのジャーマンアイリスが咲いていました。いつ

             の間にか消えてしまいました。アイリスって「虹」というギリシャ語に由来し

             ているのだそうです。その名のように色とりどりできれいだったのですが。

               

              これはハナショウブかな?箱根の湿生花園に咲いていたと思います。

              薄紫の大きな花が群生していて見事でした。こんな句を見つけました。

              原子力発電所のそばにアヤメが咲いていて、五月雨に濡れている?

                 原子炉もあやめも濡れているところ   谷口慎也
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The Samurai Creed

2011-05-13 14:13:40 | 人生
             

座右の銘

私には両親がない  私は天と地をもって両親とする
私には故郷がない  私は気づきをもって故郷とする
私には生も死もない 私は息の満ち干きをもって生とし、そして死とする

私には聖なる力がない  私は誠実さをもって聖なる力とする
私には手立てがない   私は理解をもって手立てとする
私には神秘がない 私は性格をもって神秘とする
私には体がない 私は忍耐をもって体とする
私には目がない 私は稲妻をもって目とする
私には耳がない 私は感性をもって 耳とする
私には手足がない 私は素早さをもって手足とする

私には策がない 私は「思考に惑わされぬこと」をもって策とする
私には計画がない 私は「機に乗ずること」をもって計画とする
私には奇跡がおきない 私は正しい行為をもって奇跡とする
私には主義がない 私は限りない柔軟性をもって主義とする

私には戦法がない 私は虚と実をもって戦法とする
私には才がない 私は機転をもって才とする
私には友がない 私は自らの心をもって友とする
私には敵がない 私は不注意をもって敵とする
私には鎧がない 私は慈しみと正しさをもって鎧とする
私には城がない 私はゆるぎない意志をもって城とする
私には剣がない 私は無我をもって剣とする


The Samurai Creed

I have no parents; I make the Heavens and the Earth my parents.
I have no home; I make the Tan T'ien my home.
I have no divine power; I make honesty my Divine Power.
I have no means; I make Docility my means.
I have no magic power; I make personality my Magic Power.
I have neither life nor death; I make A Um my Life and Death.

I have no body; I make Stoicism my Body.
I have no eyes; I make The Flash of Lightning my eyes.
I have no ears; I make Sensibility my Ears.
I have no limbs; I make Promptitude my Limbs.
I have no laws; I make Self-Protection my Laws.
I have no strategy; I make the Right to Kill and the Right to Restore Life my Strategy.
I have no designs; I make Seizing the Opportunity by the Forelock my Designs.
I have no miracles; I make Righteous Laws my Miracle.
I have no principles; I make Adaptability to all circumstances my Principle.
I have no tactics; I make Emptiness and Fullness my Tactics.

I have no talent; I make Ready Wit my Talent.
I have no friends; I make my Mind my Friend.
I have no enemy; I make Incautiousness my Enemy.
I have no armour; I make Benevolence my Armour.
I have no castle; I make Immovable Mind my Castle.
I have no sword; I make No Mind my Sword.

Heart of a Samurai
Margi Preus
Harry N. Abrams


       「座右の銘」という題名の、英語ではSamurai Creedと訳された上の詩の三行が、

       "Heart of Samurai"というジョン万次郎の伝記物語の冒頭に掲げられていました。

       十四世紀の無名の侍の作った詩だということです。不思議なことに英語の方が

       有名らしく、調べると、英語との抱き合わせで日本語の詩も出てくるのですが、

       日本語のみの資料がないのです。英語では侍の信条と訳されていますが、むし

       ろ作者として修行者か僧をイメージしてしまいます。この境地に達するには、

       どれほどの葛藤を乗り越えなければならなかったでしょうか。

       今朝のテレビで、種子島出身の若い女性タレントの自殺を報じていました。寂

       しく、辛くて、生きていく意味を見失ったのでしょうか。この詩を教えてあげ
 
       たかった。I have no friends; I make my Mind my Friend.

            私には友がない 私は自らの心をもって友とする
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FACEBOOK

2011-05-12 09:47:40 | 
フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)
小林弘人 解説,滑川海彦,高橋信夫
日経BP社
facebook
夏目 大
青志社


          去年、知人の家のクリスマス・パーティーで、その家のお嬢さんが「私、フェイス

          ブックに登録しているの」というのを聞いて「何それ?」なんて言っていた私です。

          今では本を読んだり、映画を観たり、かなりのマーク・ザッカーバーグ通になって

          います。入会はしていませんが。なにしろツィッターさえやっていないんですから。
 
          ネット上でお友達を作りたい欲求があまりなくて。みんなまめだなあと思います。

        

          ザッカーバーグさん、世の中には天才って呼べる人がいるって、この人を見れば

          わかるという典型的な人。ビル・ゲイツと同種、でもかなり変人。人間関係とか、

          人情の機微とかより、巨大なネットワークを作り上げることに情熱を感じて没頭し

          またそれができる能力がある人。世界中の何十億の人を引き込んで、世界情勢

          まで動かしてしまうなんてすごいです。天賦の才を持っているんですね。ある意味

          とても幸せな人、でもある意味とても不幸な人。きれいな景色やお花を眺めて、心

          安らぐなんていう気持ちも、暇もなさそうです。それって、なんだかとてもさびしい。
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立てば芍薬、座れば牡丹

2011-05-11 16:06:47 | 行事
              

           桜が散って、チューリップも終わり、ツツジの見頃も過ぎようとしています。

              

           すると今度は、ユリやシャクナゲやヒナゲシが咲き始め、アヤメ、カキツバタも

           そろそろ。そんな中でひときわ華麗な大きな花をつけているのが牡丹、芍薬。

              

         牡丹は木生、芍薬は草生、でも英語ではどちらもpeony。木生、草生は植物の

         分類基準ではないんですって。それにしても、大きく華やかな花です。東洋的

         な感じがします。楊貴妃がこの花に例えられたとか。「立てば芍薬、座れば牡

         丹、歩く姿は百合の花」と美人の形容にも使われます。日本映画にも緋牡丹

         お龍なんて人がいましたね。藤(富司)純子さんの当たり役。こんなきれいな人

         がいるんだと思うほどのキリリとした美人でした。その人が、この間からのNHK

         の朝の連ドラで皺くちゃの偏屈なお婆さん役。人間って年を取るものだというこ

         とを実感しました。皺はメークで作っているのだと思いますが。でもね、やはり

         品があってすてきにきれいでした。牡丹は、落下の様が味わいのある花だとも。

               牡丹散って折りかさなりぬニ三片        与謝蕪村       

              

          同じ牡丹でも、野牡丹は全く別の種類の、濃い紫が印象的な素朴な花です。
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