(バリ島のサヌール・ビーチ)
お盆の帰省ラッシュが始まっています。例年なら我が家もそのまっただ
中にいて、大汗をかいているところですが、今年は8月の初めに早々と
帰省してきたので、いつになく気楽な日々を過ごしています。ふるさと
は海のない県奈良の山の中なので、小さいころから、海辺や大海原に
は特別な憧れと同時に未知のものへの恐怖がありました。大津波や、
このところずっと読んでいるジョン万次郎関係の本で、実体験ではない
にせよ、その恐怖が増幅されている気がします。でも、
絵本の中には、美しいやさしい海の世界が広がっています。
「にじいろのさかな」はキラキラ光るきれいな鱗をみんなに
分けてあげる心やさしい魚の話です。絵として飾っておい
ても楽しい美しい絵本です。谷川俊太郎さんの訳もいい。
もう一方の"Stella, Star of the Sea"「うみべのステラ」(邦題)
はマリー・ルイーズ・ゲイのおてんば少女ステラ・シリーズ
の一冊ですが、これはまた別種のユニークさを持つ、不思
議に美しい絵本です。ほんわかとしたパステルカラーの海
に赤毛のステラが、内気な知りたがり屋の弟サムが、茶
色の子犬が、水すましのように浮かんでいます。何でも聞
きたがるサム、それに対するステラのぶっとんだ答えには、
他のシリーズ同様、ついにっこりしてしまいます。意味の分
からない漢字の書かれたスカーフを巻いて、ピンクのタツ
ノオトシゴに乗って海を疾走するステラのかっこいいこと!
海の絵本の中で一番のお勧めの癒し系絵本です。江國香
織さんの訳は、ううーん、どうかな?易しいので、英語で読む
のがお勧め。