昨日イギリスのウェストミンスター寺院で行われたウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式の様子はとてもすてきでしたね。
以前どこで見たのだったか…教会の堂内の2階から豪奢に垂れ下がる、カラフルな色の花綱で飾られたような式場を予想していたのですが。
実際は、なんともさわやかな、緑の美しい樹木が堂内に整然と並び、正面の花飾りもグリーンと白でシンプルにまとめた、すてきなものでした。
主役の2人の列をカメラが追って行くのですが、教会の中に入ったのに、並べられた樹々のために、まるでまだ外の空間にいるのかと思ったほどでした。
ん~、おとなっぽ~い!!!
な~んて洗練されてるんでしょう。
そのグリーンも、コニファーのような三角のフォルムではなく、やわらかに天に向かってケヤキのようなアーチを描いている。
これは。さすが。
教会の天井に向かう石柱のアーチにやさしく呼応しているではありませんか。
そう。教会のアーチの列柱は、もともとは森の中の樹木が立ち並ぶ様子を表しているんですよね。古くはアラビアの弓形のアーチ。オレンジの木が立ち並ぶ楽園を形にしたといいます。いまでも、スペインに残るモスクの中庭にはオレンジの木が整然と配されています。
ローマの神殿の、優美なふくらみをもった柱も、やはり神が降りる神聖な木が並ぶ場所を抽象化したものだったようです。
ちなみに、古い時代のイギリスといえばケルト文化でしょうか。こちらのアーチは初期のものは、確かくさび形の直線的なものだった記憶が。
南と北の文化が長い年月をかけて融合した結果、より神のいます高みへ、より繊細に、と、あの優美で壮大なヨーロッパの教会のアーチが生まれたのでしょう。
そんな、「木立」を写した建築の中に、本物の「木立」を置く。
教会本来の意味に戻った、って事ですかね。
ちなみに、イギリスを代表する木といえばオーク(楢)。キャサリン妃の紋章はオークのドングリなのだとか。教会の装飾に使われた木もオークだったのかしら?残念ながらそこまでは分かりませんでしたが。妃のイヤリングもオークの葉っぱのデザインだったと報道にありましたね。
オークの木もやはりケルトの人々には神聖な木ですね。私もオークの木は大好きです。またイギリスのオークの木を見てみたいな~。わ~い、どんぐりほし~い。そだてた~い。葉っぱがか~わい~いんだもん。
さて、上の写真は、多摩森林科学園の新緑。メタセコイア、ヤマシバカエデ、などなど。
まさに緑の聖堂のようでしょ。緑の懐に抱かれて、祈りにふさわしい場所ですよね。
☆今日のちび庭気温:15~20℃ 今日もいいお天気でしたが、夕方自転車まで飛ばされそうな風の強さに、思わず竜巻がこないか警戒してしまいました。お天気がよすぎて、上と下の気温差が大きいんでしょうね。(^^;)