ちび庭日記

借り家住まいのちいさな庭の植物達を中心に、身近に感じたことを載せてゆければいいな~と思っています…(^_^)。

トウネズミモチの逡巡

2012年12月30日 | ガーデン

う~む。木が生えている。ど~したものか。


いや、抜く以外の選択肢はないのだが。雑木とはいえ、やっぱりそれなりに生き物だからなあ。だ~れかやってくんないかな~って、私しかいないからな~。あ~、めんどい。


ということで。


借り家の北側の、お隣とは幅1mほどの細い空間に生えたトウネズミモチの撤去に、ようやく重い腰を上げたのでした。


なんせトウネズミモチ。要注意外来生物リストにも載っているだけあって繁殖力が強く、造園屋にとっては雑草としか思えない木のひとつ。そこここに鳥がいっぱい種を落としていってくれるので、南側のちび庭でもあちらこちらに芽を出す。それらは発芽時点でポイポイ抜いてしまうのだけれど。


去年からぴょこんと1本出てるのは知ってたんだけど、足を踏み入れにくくてとりそびれていたのよね~。


しかし、木というものは、発芽してから2年目の成長が早い。特に太陽が届かないせいか、あれよという間に背丈ほどに。いいかげん抜かないと、建物に影響が出てしまう。


いざ、トウネズミモチの前に立ってみると。あら。あなた。かわいいじゃない。


瑞々しくきれいな、すべっとした、くせのない緑の葉。しなやかな薄緑の樹皮(枝にも葉緑素があるんじゃあよく育つはずだ…)。枝振りも愛らしい。…通りから覗き込んだ時にそんな気はしていたんだけれど、頭の片隅で別の算段が働きだす。


…はい、同じシチュエーション、ありましたね~。そう。まったく同じ経過で、既にウチにはヤマグワの鉢がございます。また鉢を増やすのかって~、困るのよね~。


取りあえず、良心の呵責と共に根元に形ばかりの料理酒とお塩を撒き(仕事ではそ~んな悠長なことしませんが)、引っこ抜くことの許しを請う。


スコップで掘ってちょっと引っ張ってみると、ヤマグワの時とは違って以外に根っこがすっと抜けた。お酒が効いたのか?


そんなに素直に抜けてくれると、ムゲにはできないなあ…。わかったわかった、キミは来年のクリスマスツリーね。と、結局枝振りを計算しながら詰め(カットし)て、大きめの100均鉢に納めたのでした。


トウネズミモチ。原産地の中国では大振りな枝の美しい街路樹として印象的。漢方薬にもなります。日本にも大気汚染や害虫に強いと重宝され導入されたところが、河原という河原、公園などに繁殖して生態系を壊す勢い。キミも、もうちょっと実が赤いとか、葉色が明るいとかだったら、庭園木として大モテなんだろうね~。


とおもったら、そうか。斑入りのトウネズミモチ‘トリカラー’というのがシンボルツリーとして出ているんですね。なるほど、観葉植物のベンジャミンに雰囲気も似ていて常緑というのはいいのかも。斑入りだと成長も多少ゆっくりなのかな。


さて、こうしてまたもちび庭の仲間入りをしてしまいましたトウネズミモチ(実は、すでにちびちびの実生盆栽は2匹いるのです)。どうするかねえ。剪定の練習には十分になるが…と、利用法を考える。


生け垣にも使われているそうですが、伸びるの早いよねえ…。と調べる。花の香りがいいって、どんなだったかな~?甘いというより、サワーな感じだったような。モクセイ科か~なるほど。ライラックとまではいかないけれど、花を生かした仕立てができたらおもしろいかな?ただ、ある程度樹高がないと開花しないのかも。


ちなみに、切った枝先はお正月の活け花の余りにプラスアレンジして飾ってあります。どうせならそのうち、‘トリカラー’の実生が生えくるとおもしろいんだけどな~。


雑木の庭も、素敵ですよね。いつかこの子たちを存分に植えてあげたいものだ…な~んて、どんだけ場所が要るんだか。でも、あこがれちゃうよな~。


さてさて、今年も明日は大晦日。みなさま、どうぞよいお年をお過ごしくださいませ。来年もちび庭日記、どうぞよろしくお願い申し上げまする~。


☆今日のちび庭気温:-1~7℃ 畑には霜柱がザックザク。バードバスも凍ってちゃあ、鳥さんこないよな~。(^^;)