梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

梅と梅干しと昭和の餓鬼と

2023-03-09 09:45:16 | 昭和の頃
住まいの下は区立の保育園になっている
少し前の朝、会社に行こうと保育園の前を通った時2歳か3歳くらいの女の子がお母さんの自転車から降りた、
丁度植え込みの梅の花が満開になって来て白い花を咲かせていた
お母さんが「綺麗だね、梅の花だよ」と言うと、「梅の花?」と聞き返し、お母さんが「そうだよ、梅の木だよ」と言ったら「梅の木?じゃあ梅干しがなるの?」と言う
お母さんは「そうだね」と返事をしていたが忙しそうで上の空の返事の様だ、
私は内心(そうだよ、6月ころなるからね)と思ったがなんかおかしい
(そうだ、梅干しはならない!なるのは生だ!)と歩きながら可笑しくなった、
まあそうだよな、都会の子供には梅は梅干しかのど飴位だ、
私の子供の頃は親から「腹を壊すから!」と厳重に言われたものだが結構青いやつを取ってかじったものだったが腹を壊したことは無かった、
山裾の段々畑には梅が植わっていて年寄りの手慰みに大きな甕でつけていた
大きい焼き物の甕につけるのは梅の外辣韭も漬けた、
納屋の中においてある甕から辣韭を盗んで頬張ったこともあったがやたらに酸っぱかった、
昭和の貧農村では子供のおやつは草だの花だの野生の木の実だった、


つつじの花、桑の実、虎杖、あけび、野イチゴ等々、
ほかに野生ではないものも当然含まれてトマトや胡瓜、畑からかっぱらって薩摩芋や大根も生で喰った記憶もある、
略野生の動物に近かった、農家にとっては猪や鹿とあまり変わらない迷惑な動物だ、
見つかれば頭にゲンコツ位は戴いても親まで引っ張り出すような事は無かったが今の迷惑SNSに比べたら可愛いものだ、
まあ、やった奴が言うセリフではないのだが