梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

六合村で古い旅館に泊まった事

2011-02-24 08:14:02 | 旅行
群馬県の北のはずれに近く「六合村」と言うところが有る、トンネルの出来る前は三国峠の入口で栄えたらしい、
そう言う意味合いでは今余り栄えているとは言えない温泉地だ、近くに水上温泉や月夜野温泉が有り、少し手前には有名な草津も伊香保もあるのがこの辺りから鬼怒川、川治に掛けての北関東の温泉地は最近軒並み寂れてしまった、
六合村自体何の観光も無いので余計に寂しい、しかし温泉は豊富の様で共同湯も有る。
この旅館はネットの「トクー」と言う所で知った、案内の写真は打水のされた石畳と黒い板塀に行灯が掛かり、足元にも置行灯があって良い雰囲気だた、休日直前金曜の午前中に空きが有ると半値で出されるプランで確か一泊2食で4700円だった、暇な友人夫婦を誘って出かける事にした、
晩秋のよく晴れた日だったが未だスキーは出来ないのでこの辺りは特に暇な季節で実に静かで気持ちの良い日にだった、国道から少し外れた旧街道脇にその金田屋旅館はあった、
流石に古色蒼然としている旅館で確かに石畳と黒塀の入口だったが写真を撮った人間を絶賛したくなる景色である、
兎に角落着こうと部屋に入る、手前が旧館で奥に新館がある、当然我々の部屋は休館の方だ、
階段を一旦登り引き返すように更に上がった所の10畳位の部屋で天井は低くい、畳は適度に焼けていて押入れの襖は破れこそ無いがそれなりの色合いである、しかし何より驚いたのは部屋を歩くとギシギシと音のする、
「いらっしゃいませ」とお茶を持って来た女性に「大丈夫かい、この部屋は、床が抜けないだろうな」と聞いたら「大丈夫だよお客さん、私が大丈夫なんだから」と言うその女性は京塚正子さん並の体型、
「こいつは良い思い出になるね」と言う話しで腹も立たない、食事は新館も旧館も食事所で同じものを戴く、此れが結構美味しかった、
風呂は昔の檜風呂で天井は高い、その一番上に明り取りと湯気逃がしをかねた1m程度の窓しかないが湯は悪くない、やはりギシギシとなる階段の途中に本が幾つか置いてある、恐らく工事関係の宿舎的な事もしているのだろう、
其処で読んだのが妹尾河童の「少年H」だった、当然読みきれる訳は無く後で買って読んだが今無いので恐らく古本屋に行ったんだろうな。
私は朝が早いので大抵朝食前に付近を歩く、この日も良い天気で旧道に沿って歩いてみたら幾つかの共同浴場があった、しかしそのつもりは無かったので用意も無ければ小銭も無い、やはり窓の少ない風呂を外から眺めて来ただけだが何かその時花を見て名前が思い出さずずっと考えて居たのだがその花も忘れてしまった、翌日は新幹線開通で行止まりとなった横川駅の峠の釜飯を買いに行き、その帰りにガラスの館に寄って来た、
あれからもう10数年経つ、その時の友人も交通事故で亡くなってもう4年が過ぎてしまった


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