河口公男の絵画:元国立西洋美術館保存修復研究員の絵画への理解はどの様なものだったか?

油彩画の修復家として、専門は北方ルネッサンス絵画、特に初期フランドル絵画を学んできた経験の集大成を試みる

自分の理想と現実

2023-08-14 01:15:17 | 絵画

かつて、司馬遼太郎が三島由紀夫が自決したことに際して「理想は夢幻と同じ」と突き放したのを批判して、現にヨーロッパ人にとって、特にドイツ人にとっては理想は我々が生きているこの現実と同じ平面にある」と書いたことがある。あまりに「理想は夢幻」と考えて、自分の信念の中に理想が無く、情緒に揺られて生きている人が多いのでガッカリしたが・・・・。さて今日の自分が多くの知識を失っていき、思い出せないと病気にでもかかった気になるのは、年のせいだという人もあれば「信念」が失われつつあるように言う人もいる。

私は既に長い時間を無駄にしてきたことは否定しない。一日のうち1時間を掃除に当てれば、家の中はもっときれいで、整頓されて、頭の中まで整理されていたかも知れないと思う。このことは論理的のようで実際は「良い方向」への希望であって情緒的な結論を引き出そうとしている。だと、毎日1時間掃除を心がけてみる他ない。

夜中の1時を回ったところだが、先ほど台所に降りてみて灯りを付けたところ、大小のゴキブリが百を超えるほどまな板周辺にいる。ゴキブリホイホイを仕掛けているが役に立たないほどで、ホイホイの中は満員であり、次から次へと新しく置かねばならない。片づけるのが先かゴキブリ退治が先か!!!

新しく家を建てて引っ越す気であるから、この築38年の家に何かきれいなことをしようと思わないのが原因であり、身の回りを整頓して、頭の中も論理的合理性で支えられればと思ったが・・・ちょっと違った。

可愛そうなのは猫たち。特に子猫たちは綺麗に片付いた畳の床も知らない。そうそう私はハウスダストアレルギーで肺炎を起こしている。その吸引薬に炎症治療のステロイドが含まれ、筋肉を収縮させ「こむら返り(ふくらはぎの引きつり)」を起こし毎月医者通い。そのかわり「スギ花粉アレルギー」は発症しなくなった。なんせハウスダストは一年中家の中にあるから。

きっと新しい家に移ればアレルギーは無くなるだろうと思っているが・・・・あたらしく塗料や接着剤などの材料でアレルギーを起こすかも。

で今日のブログは何が言いたいかというと、思ったほど自分お思い通りにいかなくて「自己嫌悪」の日々だと。やはり家の中は掃除をした方が良いだろうか。

昔ドイツはニュールンべルグの現ルマン民族博物館で修復家として研修を受け始めた時、仕事が終わった時間には机の上下に一切のゴミは無く、机の上は処置作品以外には何も置かない生活だった。・・・・ぬ!・・・過去は振り返らないのが・・・・今。

しかし修復家というのは仕事は正確で、合理的でなくてはいけないのが当たり前であった。

しかし今は半分「絵描き」で居たいのだ。見た目は老人、魂は画学生でーす。