相手の建築業者の営業が誠実な人間であるかどうか、確かめるのが一番!!
「営業」が建築の専門家であるかどうか? また営業として手順を踏んでいるかどうかは大変大事な事だ。もし注文主と建築業者の信頼関係が成立していなければ、注文主としては過大なストレスを受けることになる、何しろ家を建てるには「大金」がかかっているから。
まず注文主の求める「理想の家」が何なのか、理解しようとするアプローチが第一番にあること。まず最初に建築予算を聞いてくる者は「業者としての都合」でものを考えるから要注意だ。注文主にとって「仕事優先」「生活優先」なのか、営業なら「感」で察して、まずは予算は置いといて、どんな建築空間が可能なのか「提案」「アドバイス」が出てくるのが営業というもので、そのバリエーションが営業担当の能力だろう。
東京では小さな工務店では、過去の実績が豊富で、他者との競争に答えてきた能力がおおよそ信頼できるが、中にはトイレのつまりだけで数十万円もの費用を請求する悪どい業者もいるだろう。
田舎町ではこうした悪どさは見当たらなくても、営業担当の能力の欠如に出くわす。おおよその工務店は自前であらゆる種類の職人を抱えているわけではなく、個別に大工、左官、基礎工事の土建業者、造園業者などを集めて使うのだ。そうすると建築計画のマネージメントをする「工事管理業」である。そこにピンハネの利益で成り立っているので、見積もりもおおざっぱで、建築費から入る営業は信頼できないことになる。
私が修復家として美術館勤めをしていいた時、庶務課から東大の庶務に転勤した者から、東大資料館の絵画作品の修復をあるところに依頼したら、その見積もりが結構高いので、私に相談があった。中身を見ると事細かに使用する材料から処置代まで項目がたくさんあったが、驚くことにその見積もり価格が常識では考えられない基準で・・・例えば「画面洗浄用溶剤、500ml2本」とか画面保護のための「ダマーニス500ml2本」とか書かれていて、驚いた。作品の大きさからすると洗浄液も5倍から6倍、ニスは10倍ぐらいの量を予定している。これは素人には想像もつかないだろうから、こういうのは「ぼったくり」にあうのだ。
しかしこういうケースは公共機関であるから、100万円を超す費用であれば、他の業者との公平な比較が出来るようにすることから「相見積もり」をとるのが規則になっているが・・・・庶務は面倒だから「西洋美術館の修復家に相談した」ことにして放置した。
私の経験から、業務の厳密さは個人になってから厳格でなければと思うようになった。だから・・・自分の家を建てるとき「4千万円では無理、5千万円でも無理・・・・6千万を超えないようにしました」とか言われて・・・・「この野郎!!」と思うことにした。
さて、今回の建築業者の営業に厳しい手紙を出した。見積内容のいい加減さに「説明をしないうちに工事をするな」と・・・すべて文書で説明することと要求した。
これで誠実に対応しなければ・・・・・と、すでに「訴状」を用意した。訴訟は解決するまでに金と時間がかかるから避けたいが。
いずれにせよ、皆騙されないようにしよう!!
こうして今回の記事を書いていたら、「はち」が書斎に入ってきた!!もうやめ!!
追記:
どうも納得がいかない状況は、営業が専門家ではないのでは・・・ということ。彼は山口大学の経済学部を出ている。地元では山大の経済と言えば、最も競争率が激しい学部であるが。建築業とどう関係しているのかは・・・・彼は先にダイワハウスに務めていたとか聞いた。ダイワハウスは「在来工法の木造住宅」が主ではなく、軽鉄などによる現代的効率の良い建築工法が売りだといえるが・・・・。どうして彼が浜田の小さな建築会社(後日、建築会社というには基準が満たない会社だったと判明)に務めてい居るのか?
その「建築会社」は工務店と言わず「工務所」と呼ばれていて、その事務所には職人や工事現場の者が出入りしていない・・・・ということに、早く気が付くべきであった。つまりこの工務所は仕事を受けるのに職人や資材を持ち込む業者を斡旋するのが業務だった。だから現場仕事の手順より、儲けが出る契約を早く成立させて、あとは適当に専門業者にやらせる・・・と「利益」が出るようにしている。
私が結局頭に来たのは、見積もりばかりで、その内容に誠実な実行がなされていないということ。
いや、面倒くさいことになった。