あなろぐちっく

mintonのスナップと気まぐれつぶやきブログ。コメントは古い日記でもお気軽に。写真の無断利用は厳禁。

祭り

2006年03月07日 17時06分55秒 | HEXANON35mmF2 1st
ぼくが田舎に移り住んで十数年が経つ。
生まれ育った町ではないが、何時の間にか土着になりつつある。
今月末は近くの神社の春祭り。
町内を獅子が歩き、神社では巫女が踊る。
役員になった男達が集まり、獅子ひきの綱を絶対に踏まれないようになどというどうでもいいことを至極真剣に検討し、当日はその役に専念する。

舞を踊る巫女に指名されるのは高校1年生の女子。処女であることが条件であるがこればかりは調べるすべがない。
獅子ひきは小学校高学年の男子数名が指名され、指名された子供は祭りが終わるまで神聖な人として扱われる。送り迎えは祭りの担当が行い、小学校への行き来には地面に足をつけさせないように背負う。祭り当日の出番が終わると、その家は近所や親の同年などを呼び宴会となる。すべての人に酒を振舞い手土産を渡す。親はこの役に指名されることを名誉とする。
獅子の回りにはひょっとこや天狗の面をかぶった男達が踊る。これは42歳の厄年男子の役目。祭りの間は面を外して顔を見られてはならない。
振る舞い酒を飲むのも面をずらして飲むかストローとなる。ここだけの話だが、面をしたままゲロを吐いた人がいたようで、消臭はしてあるのだが臭い面がある。これを二日間の祭りの間被り続けるのはとても苦痛だ。たぶん今年も厄年の男達はそれを避けるがために面の取り合いになることだろう。

外部の人にとっては無意味で面倒なだけの風習が脈々と生き続けている。
今の自分も全てを良しとは思わないけれど、年老いて地域に根付いた時に、そういう風習で人のふれあいを感じ、季節の節目を教えられることが楽しみになるのかもしれない。

きょうの写真は会社から10分ほどの場所。6年2月7日のエディコスタの写真の場所のすぐ近くで撮影。写真からも徐々に春が近付いたことが伝わってくる。
コメント (7)
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