大山崎町は大阪府に接した町で、天王山と淀川に挟まれた国道R171号、 名神高速道路、西国街道(さかのぼれば古代の山陽道)が通り抜けています。 古くは山城・摂津両国にまたがっている境界の町であり、 都への出入口にあたり交通の要衝でした。
かねて他国から都に通じる山崎・逢坂・和迩(滋賀県志賀町) 大江(老の坂峠)では、陰陽師によって外部から侵入する悪霊・疫病を祓う 四角(隅)四堺(境)祭が行われ、大山崎でもさまざまな祭が行われていました。
10C以降都に疫病が流行る時、山城国の四つの境で疫神(えきじん)を 撃退する祭が行われた。(四堺祭) 「鬼くすべ」は祭文の中に疫神祓がうたわれ、 毘沙門天の代わりに大黒天が出るなど多少形は変わってきていますが、 四堺祭を今日まで受けついだ祭礼のようです。
「近世中期に行事の再編成がすすみ現在見る形になっていったのであろう」と 『歴史ものがたり街道』の中で、高橋昌明氏は述べておられます。
山崎院跡の碑
JR山崎駅から、天王山登山道方面へ歩き、踏切を越えたら 登山道に入らずに右折し、そのままJRの線路沿いに5分ほど進むと、 イチョウの木の下に山崎院跡の石碑が立っています。
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