長島充-工房通信-THE STUDIO DIARY OF Mitsuru NAGASHIMA

画家・版画家、長島充のブログです。日々の創作活動や工房周辺でのできごとなどを中心に更新していきます。

145.産業祭で消しゴム版画のワークショップ

2014-06-01 12:47:10 | イベント・ワークショップ

4月から5月にかけて締切り仕事やレクチャーが集中してしまいブログの更新が遅れ気味になっている。今回も先月の17日、18日の2日間にわたって参加した地元フェスでのワークショップの話題である。

当工房のある千葉県佐倉市で毎年開催されている『佐倉市産業祭-モノづくりフェスタ』という地域密着型のフェスがある。市内に工場を持つ企業や地元産業関係者が中心となってブースを出店し、展示や販売を行うという内容となっている。このフェスは以前開催されていたものが一時中断されていて3年前から再開された。当工房は地元公立美術館で銅版画のワークショップを行ったことがきっかけで、再開された初回から参加している。今年で3回目。おかげさまで毎年大勢の方に参加いただき好評を得ている。

内容は老若男女どなたにでも手軽に制作できる「消しゴム版画」。こちらであらかじめ用意した下絵を元に小さな版画を1点制作してもらう。これに合わせて僕も1点制作するというものである。下絵の図柄は佐倉市で見られる動植物をモチーフとしたもので花や鳥、昆虫の中から好きなものを1点選んで彫っていく。

一日目の朝、会場設営のためスタッフと現場に着くと、すでに参加希望者が並んでいる。ほとんどが親子連れだが、大人の参加者もチラホラと混ざっている。午前、午後と定員を決めて募集するのだが、今年も満員御礼で参加できない方々が出てしまった。こちらとしてはうれしい悲鳴だが、たいへん申し訳ないとも思っている。このワークショップをいろんな場所で始めてから6-7年経ったので、手順はほぼ決まっていて、スムーズに制作工程が進む。実演で下絵の転写方法、彫り方を行い、全体の進行具合に注意しながら、お次はインクの付け方、ハガキへの摺り方を指導、あとは各自納得のいくまで版画作品として仕上げてもらうといった段取りである。最終的には子供たちよりも父兄の方が夢中になっていることが多い。きっと、子供の頃の図画工作の授業を思い出しているんだろう。

募集にあたって、「カッターや彫刻刀など刃物を使用するため小3以下の場合は父兄が手伝い制作してください」と一言注意をして年齢制限をしているのだが、子供たちの方がどうしてもやりたいということで、かなり年少の子が参加することも多い。たいてい彫刻刀を使用する段階で手がとまってしまうので、こういう場合この後の工程はほとんど僕が手伝ってしまう。と、いうよりあまりにもかわいいので、ほおってはおけない。「うちの二十歳を超えた娘たちも、ついこの間までこんなだったのになぁ…」

今年も2日間、ありがたいことに『満員御礼』。こちらも楽しませていただいた。毎年声をかけていただく、佐倉市産業振興課の担当者の方々、会場で手伝っていただくスタッフの方々、そして多くの参加者のみなさんに感謝いたします。画像はトップ、下共、ワークショップ指導風景。