亘理町で農産加工を行っている日下純子さんは,自家生産のブルーベリーなどをジャムやフルーツソースに加工し,亘理町内の直売所(おおくまふれあいセンター,鳥の海ふれあい市場)などで販売しています。
日下さんの技術力は高く,亘理町が主催する新商品コンクール『伊達なわたり活き生き大賞』では平成21年に『審査委員特別賞』を受賞しました。そのためファンも多く,ブルーベリーが食べ頃となる初夏には,収穫選別作業や加工作業が多忙を極め,その忙しさは寝る間も惜しいほどです。日下さんは「安心で新鮮な美味しさを皆さんにお届けしたい」という生産者の思いを込めて作業に励んでいます。
日下さんの自宅は地震による大きな被害を受けることはありませんでしたが,家業の酪農経営に様々な影響が生じたため,昨シーズンは製造数量を少なくせざるを得ませんでした。
日下さんは,限られた時間を加工のために使いたいと思い,自宅の隣にある作業場を加工場に改修することとし,加工場は晴れて1月に完成しました。個人の加工施設であるため,資金は全額自己負担となりましたが,日下さんは「やっと念願の加工施設を建てられました。これからはいつでもジャムやフルーツソースの加工ができます。今まで以上に品質の良いおいしい加工品をお届けしたいです」と話してくれました。
「震災に遭った方もそうでない方も全ての人に復興を願う気持ちを届けたい」初夏を迎える頃には,日下さんの想いが一杯に詰まったジャムやフルーツソースが直売所に並びます。皆さんも,ぜひ日下さんのおいしい加工品を試してみてはいかがでしょうか。