砂漠のように乾燥していると考えられてきた土星の衛星タイタンの熱帯地方。
そこにメタンの湖があることがわかりました。
タイタンは太陽系で唯一、地表にまとまった量の液体を持つ衛星です。
これまで低温の極域には数百の湖があることがわかっていました。
土星軌道を回るNASAの探査機“カッシーニ”が衛星タイタンの赤道付近を観測してきたのですが、なぜか液体メタンの湖が蒸発せずに残っているんですねー
これまで「温度の低い極域以外では、溜まった液体はすぐに蒸発してしまう」っと考えられてきたのですが、中には深さが1m以上で、面積が琵琶湖の4倍ほどある湖も見つかっています。
湖を作っている液体は、いったいどこから来たのでしょうか?
今回、“カッシーニ”の観測に基づいた新しい研究で予想外の結果が示されました。
有力な候補の1つが「地下に帯水層がある」というものです。
帯水層とは液体が溜まりやすい地中の空洞のことで、
地球のオアシスも帯水層の地下水が流れ出てきたものと考えられています。
2005年にはヨーロッパの探査機“ホイヘンス”がシャングリラという熱帯地方に着陸しました。
そのとき探査機のランプの熱で地表のメタンが蒸発し、そこが湿地であることがわかりました。

“カッシーニ”がとらえた衛星タイタン
周りより暗く見えるところがシャングリラ
探査機ホイヘンスはその西側に着陸しました
後ろに見えるのは土星のリング
シャングリラは“カッシーニ”が可視光・赤外マッピング分光器(VIMS)で観測して、表面の色が周りより暗いことが確認された場所です。
可視光や赤外線で暗いということは、液体のエタンやメタンがあることを示します。
その一部は足首ほどの浅い液体溜まりと思われます。
VIMSが観測した熱帯地方の湖は、2004年から存在し続けています。
それ以来赤道付近で雨が降り、蒸発していくのが観測されたのはというと
最近の雨季の間、ただ一度だけです。
なので、雨によって湖の液体が補充されるとは考えにくいんですねー
今までタイタンは、赤道には広い砂漠、極域には湖が存在すると考えられていました。
でも、タイタンは考えていたよりずっと複雑な世界のようです。
これからも“カッシーニ”はタイタンに接近する機会が多いので、メタン循環を含めた気候モデルをどこまで解明してくれるのか楽しみですねー (^^
ひょっとすると赤道付近の地下がメタンの循環の源かもしれません。
そこにメタンの湖があることがわかりました。
タイタンは太陽系で唯一、地表にまとまった量の液体を持つ衛星です。
これまで低温の極域には数百の湖があることがわかっていました。
土星軌道を回るNASAの探査機“カッシーニ”が衛星タイタンの赤道付近を観測してきたのですが、なぜか液体メタンの湖が蒸発せずに残っているんですねー
これまで「温度の低い極域以外では、溜まった液体はすぐに蒸発してしまう」っと考えられてきたのですが、中には深さが1m以上で、面積が琵琶湖の4倍ほどある湖も見つかっています。
湖を作っている液体は、いったいどこから来たのでしょうか?
今回、“カッシーニ”の観測に基づいた新しい研究で予想外の結果が示されました。
有力な候補の1つが「地下に帯水層がある」というものです。
帯水層とは液体が溜まりやすい地中の空洞のことで、
地球のオアシスも帯水層の地下水が流れ出てきたものと考えられています。
2005年にはヨーロッパの探査機“ホイヘンス”がシャングリラという熱帯地方に着陸しました。
そのとき探査機のランプの熱で地表のメタンが蒸発し、そこが湿地であることがわかりました。

“カッシーニ”がとらえた衛星タイタン
周りより暗く見えるところがシャングリラ
探査機ホイヘンスはその西側に着陸しました
後ろに見えるのは土星のリング
シャングリラは“カッシーニ”が可視光・赤外マッピング分光器(VIMS)で観測して、表面の色が周りより暗いことが確認された場所です。
可視光や赤外線で暗いということは、液体のエタンやメタンがあることを示します。
その一部は足首ほどの浅い液体溜まりと思われます。
VIMSが観測した熱帯地方の湖は、2004年から存在し続けています。
それ以来赤道付近で雨が降り、蒸発していくのが観測されたのはというと
最近の雨季の間、ただ一度だけです。
なので、雨によって湖の液体が補充されるとは考えにくいんですねー
今までタイタンは、赤道には広い砂漠、極域には湖が存在すると考えられていました。
でも、タイタンは考えていたよりずっと複雑な世界のようです。
これからも“カッシーニ”はタイタンに接近する機会が多いので、メタン循環を含めた気候モデルをどこまで解明してくれるのか楽しみですねー (^^
ひょっとすると赤道付近の地下がメタンの循環の源かもしれません。