宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

初めて恒星間航行に入る人工物は? “ボイジャー1号”

2012年06月22日 | 宇宙 space
35年前に打ち上げられたNASAの探査機“ボイジャー1号”

現在、太陽圏の果てを航行しているのですが、ここ1ヶ月で宇宙線の測定量が急増していることがわかりました。

178億kmの距離から16時間36分かけて届いくデータからは、1ヶ月に9%というペースで宇宙線が増えているんですねー 2009年1月~2012年1月の間では25%の増加でした。

太陽圏と恒星間空間の境界付近では、太陽風の荷電粒子と、超新星爆発で生成された宇宙線とがせめぎ合っています。








太陽風と宇宙線とがせめぎ合っている領域
(Stagnation region)


宇宙線の計測量が増加したということは、それだけ太陽圏の外に近づいているという証なんですねー

じゃー どこが境界なのかというと
境界の目安として、宇宙線以外に2つの重要な測定項目があります。

その1つは、太陽からの荷電粒子です。
現在はまだゆっくりとした減り方なんですが、境界をまたぐと急に減少するそうです。

もう1つは、探査機周囲の磁場の向き。
太陽から水平の向きなら太陽圏内なんですが、恒星間空間に入ると垂直の向きに変わるんですねー ただ、磁場の向きに関するデータは現在解析中とのことです。

ボイジャー打ち上げ当時は恒星間航行ができるのか誰もわかりませんでした。
それが今では人類が作った一番遠くにある物になっています。

恒星間空間に出るのがいつなのか? もう少しすれば分かるはずです (^^