昨年5月に超新星“2011dh”が出現しました。
でも、この超新星の元となった天体は、同タイプの超新星爆発を起こさないと考えられていた“黄色超巨星”だったことが分かったんですねー
なぜ、超新星爆発が起きたのか?
この疑問を解き明かすために、カブリ数物連携宇宙研究機構(カブリIPMU)の研究チームが、爆発までの新たなシナリオを作成しています。
“りょうけん座”のM51銀河に超新星が出現したのが2011年5月です。
M51銀河の超新星“2011dh”の
爆発前(左)と爆発後(右)の
観測写真
超新星は“SN2011dh”と符号がつけられ、光の成分を調べられました。
すると、爆発前の星が主に水素でできた外装をほとんど失っていた“IIb型超新星”と呼ばれるタイプのものだと分かったんですねー
ハッブル宇宙望遠鏡による爆発前の画像から、元の天体は“黄色超巨星”と見られています。
でも、進化の途中である“黄色超巨星”は、重力崩壊して超新星爆発を起こすにはまだ早いはずです。
研究チームはまず、爆発後の超新星の明るさの変化から、元の天体はやはり“黄色超巨星”で間違いがないということをつきとめています。
では、“黄色超巨星”はどのように水素の外層を失い、どのように爆発したのでしょうか?
水素の外層を失った過程については、超巨星と連星を成すパートナーの恒星に剥ぎ取られた。 っとすれば自然に説明がつきます。
超新星“2011dh”の
爆発前の状態(想像図)
連星系の一方の星の外層が
伴星の重力によって
剥ぎ取られている
こうした物質のやりとりをする連星が、どのような道をたどるのかをシミュレーションしています。
すると、「125日周期でお互いの周囲を公転する、それぞれ太陽の16倍と10倍の質量の連星」の場合、やがて片方が“黄色超巨星”となって爆発する結末を再現できたんですねー
星中心の質量や外層に残った、水素の量もつじつまが合うものでした。
また、このシミュレーションモデルでは、もう1つの星は大質量の高温の星になっていることが示されています。
表面温度が非常に高いので紫外線を多く放射し、目に見える光はほとんど出していなかったようです。
なので、爆発前の画像では検出されなかったと考えられています。
さらに、この伴星がやがて青色の光を放ち始めることも予測されていて、
もし今後の観測でその光が見つかれば、このシミュレーションモデルが正しいことの有力な証拠となるんですねー
超巨星は古い恒星で、核で消費する元素の種類によって、青色と赤色の間を揺れ動きます。
過渡的な黄色の段階で、生涯の多くの時間を過ごす超巨星は、ほとんど無いと考えられています。
なので、今回の“黄色超巨星”段階での超新星爆発は、連星系が関わった珍しいケースなんですねー
連星系の進化と、爆発のメカニズムの関連… 今後は、これを研究することが重要になるんですねー
でも、この超新星の元となった天体は、同タイプの超新星爆発を起こさないと考えられていた“黄色超巨星”だったことが分かったんですねー
なぜ、超新星爆発が起きたのか?
この疑問を解き明かすために、カブリ数物連携宇宙研究機構(カブリIPMU)の研究チームが、爆発までの新たなシナリオを作成しています。
“りょうけん座”のM51銀河に超新星が出現したのが2011年5月です。
M51銀河の超新星“2011dh”の
爆発前(左)と爆発後(右)の
観測写真
超新星は“SN2011dh”と符号がつけられ、光の成分を調べられました。
すると、爆発前の星が主に水素でできた外装をほとんど失っていた“IIb型超新星”と呼ばれるタイプのものだと分かったんですねー
ハッブル宇宙望遠鏡による爆発前の画像から、元の天体は“黄色超巨星”と見られています。
でも、進化の途中である“黄色超巨星”は、重力崩壊して超新星爆発を起こすにはまだ早いはずです。
研究チームはまず、爆発後の超新星の明るさの変化から、元の天体はやはり“黄色超巨星”で間違いがないということをつきとめています。
では、“黄色超巨星”はどのように水素の外層を失い、どのように爆発したのでしょうか?
水素の外層を失った過程については、超巨星と連星を成すパートナーの恒星に剥ぎ取られた。 っとすれば自然に説明がつきます。
超新星“2011dh”の
爆発前の状態(想像図)
連星系の一方の星の外層が
伴星の重力によって
剥ぎ取られている
こうした物質のやりとりをする連星が、どのような道をたどるのかをシミュレーションしています。
すると、「125日周期でお互いの周囲を公転する、それぞれ太陽の16倍と10倍の質量の連星」の場合、やがて片方が“黄色超巨星”となって爆発する結末を再現できたんですねー
星中心の質量や外層に残った、水素の量もつじつまが合うものでした。
また、このシミュレーションモデルでは、もう1つの星は大質量の高温の星になっていることが示されています。
表面温度が非常に高いので紫外線を多く放射し、目に見える光はほとんど出していなかったようです。
なので、爆発前の画像では検出されなかったと考えられています。
さらに、この伴星がやがて青色の光を放ち始めることも予測されていて、
もし今後の観測でその光が見つかれば、このシミュレーションモデルが正しいことの有力な証拠となるんですねー
超巨星は古い恒星で、核で消費する元素の種類によって、青色と赤色の間を揺れ動きます。
過渡的な黄色の段階で、生涯の多くの時間を過ごす超巨星は、ほとんど無いと考えられています。
なので、今回の“黄色超巨星”段階での超新星爆発は、連星系が関わった珍しいケースなんですねー
連星系の進化と、爆発のメカニズムの関連… 今後は、これを研究することが重要になるんですねー