宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

次の探査目標は小天体 NASAの彗星探査機“ディープインパクト”

2012年10月12日 | 宇宙 space
NASAの彗星探査機“ディープインパクト”が、10月5日に軌道を変更しました。
新たな小天体探査を行うため、飛行スピードを秒速2メートル速めたんですねー

2005年1月に打ち上げられた“ディープインパクト”は、同年の7月4日にインパクター(衝突機)をテンペル彗星(9P/Tempel)に発射しています。

その衝突によってできるクレーターや、飛び散るチリから彗星の内部構造を調査するのが目的だったんですねー
このミッションは、銃弾を銃弾で打ち落とすほどの精度が必要だったようです。

当初の目標を達成した“ディープインパクト”は、2007年より名称を“エポキシ”に変更して活動を続けています。

この計画は探査機に搭載された望遠鏡をつかって、
太陽系外惑星の観測を行うEpoch(Extrasolar Planet Observation and Characterization)と、
新しい彗星の接近観測を行うDIXI(Deep Impact eXtended Investigation)の2つのミッションから構成されています。
なんでも“ディープインパクト”を再利用したことで、計画は4000万ドルの低予算で実現されたそうです。

さらに2010年11月にはボーナスミッションとして、ハートレー彗星(103P)のフライバイ観測を行っています。
ハートレー彗星に約700キロまで接近して中心核を観測、
氷の塊が吹雪のように舞っている彗星の様子を、氷の塊1つ1つが見えるほど鮮明にとらえています。

これまでに予想以上の成果を見せてきた"ディープインパクト"は、現時点までで67億5000万キロも宇宙空間を飛行しているんですねー

まだまだ活躍が期待されていて、次の探査目標には地球近傍の小天体“2002GT”が検討されているそうです。