akikoの「活動」徒然記

活動弁士佐々木亜希子の身の周りの出来事やふと感じたこと

こども弁士対話教室

2008-08-03 | 活弁
北区こども弁士教室。
滝野川の教室は、6月いっぱいで『ドタバタ撮影所』を終え、昨日から『少年野口英世』、野口英世の幼少期を描いた教育映画を題材に。
赤羽教室も、昨日『チビッコギャング~ドッグデイズ』がラストシーンまで行き、次回から『モンキービジネス』を題材にします。
どちらの教室にも中3の受験生がいるため、年内に一通り2作品の台本を各自仕上げてもらう予定。週一ペースのこの教室は、他校の生徒どおしの情報交換やマンガ本貸し借りの場にもなっており、私もいまどきの小中学生達に学ぶ事しばしばです。

日曜日の弁士教室は、来たメンバーに合わせて、今やっている題材の稽古をしたり、映画を見せたり、全く違う表現訓練にあてたり、様々なのですが、今日は昨日と連日の教室だった事もあり、出席が中3の男子一人。マンツーマンの教室となりました。
前半は自分の仕上げた台本で、作品一本を通しで語る稽古。なぜ伝わりにくいのか、どうしたらもっと面白くなるのか、最後のオチをどうまとめたら物語がしっくりくるのか。言葉を探しながら声の表現にも工夫を加えます。
彼は、自分にとって何が難しいか、どういうふうにしたいのか、私に話しながら一生懸命自己分析します。そのうちに、話はどんどん多岐に渡り、学校での授業について、様々な教師のタイプについて、テレビタレントたちの芸と人柄について、成長に伴う言葉の習得と表現の変化について、反抗期の生徒と大人の関係について、いじめについて、男子と女子の性質の違いについて、四人兄弟の末っ子である自分の立場と兄や姉の成長について、家庭について、自分の将来について、今悩んでいる自分の一人称の使い方について…、気がつけば教室終了時間まで笑いつつ盛り上がり、1時間以上の対話となっていました。
もし教師をやっていたとしても、一人の生徒とこんなにいろんな事を話す機会は少なかっただろうと思います。毎回、こどもたちには話したい事を話させるようにしていますが、私のほうが気づかされる事も少なくありません。こどもたちは大人が思う以上によく見てよく考えていますし、こんなふうにこどもたちと接する事ができて有り難いと思います。

表現力を磨く事は感受性を育てる事でもあり、思考を整理する事でもあります。かく云う私自身はあまり話すのが上手くはないわけで…、私も学びつつ、彼らにとってより有意義な時間を作っていきたいものです
コメント
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