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鵜の瀬から「若狭井」へ

2009-03-03 20:45:43 | インポート
 若狭地方に春の訪れを告げる伝統神事「お水送り」が2日、福井県小浜市の神宮寺や同市下根来の鵜の瀬などで営まれた。護摩の炎が燃えさかる厳かな雰囲気の中、白装束の僧が奈良の東大寺に届くとされる香水(こうずい)を遠敷川に注いだ。
 一連の神事は午前11時、下根来の八幡神社での山八神事で幕開け。神宮寺で修二(しゅに)会、弓打ち、大たいまつを振り回す達陀(だったん)が続き、午後7時ごろに同寺境内の大護摩壇に火がともされた。
 火はたいまつに移され、1・8キロ離れた鵜の瀬に向け行列がスタート。ほら貝を吹き鳴らす山伏や大たいまつを持つ僧を先頭に、参拝者の列が続き、光の帯となった。
 鵜の瀬に到着し、送水神事が営まれると、盛り上がりは最高潮に。川辺に設けられた護摩の炎が辺りを照らす中、同寺の山河尊聖住職が送水文を読み上げ、竹筒に入った香水を清流に注いだ。約2500人の参拝者は、若狭と大和を結ぶ悠久のロマンに思いをはせていた。
 お水送りは、若狭の遠敷明神が漁に夢中になって東大寺二月堂の修二会に遅れたおわびに香水を送ることを約束したのが始まりとされ、10日かけて二月堂にある「若狭井」に届くと伝えられる。