僕の人生上の3大事件の一つ、西穂高岳の落雷による11人の死亡事故の慰霊登山に、今年も行ってきた。今から42年前の今日、僕の高校の集団登山数十名の一団に雷が落ち、学年で11人が亡くなった。
僕のクラスでは参加していた7人中、5人が死亡し、1人が重傷で留年、1人が1年後に自殺と、登山に参加したヤツは誰も一緒に卒業できなかった。この事故以降、人の命が如何にはかなく、簡単に失われるかを僕はずっと考え続けることになった。また、死んだ奴等の分まで生きてやろうと、僕がそれまでより、積極的に人生に向かって行くきっかけになった事件でもあった。
以前は、学校で行われる慰霊祭に、できる限り出席していたのだが、年々年を取っていく遺族と顔を合わせるのが辛く、4年前からは、事故のあった、西穂高岳、独標に登り、過去一年を振り返るとともに、11人の級友に語りかけることにした。
今年は卒業40周年であるのと、8/1が土曜日であったこともあり、例年の数倍の数十人がロープウェー経由で慰霊登山に参加することのことなので、より困難な上高地から標高差1200mを自分の足で登ることにした。参加者は呼びかけ人のS岡さん+同窓生のO西、K島、A羽、I原、僕に現役高校生山岳部、OBの大学生、新聞記者の合計20名で登ることになった。
前日の8/31 朝7:30に松本駅集合、新島々に向かう松本電鉄の電車は、自転車でそのまま乗車できる、粋な電車だ。
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新島々でバスに乗り換え、上高地に向かう。例年ならこの時期、梅雨もあがり、晴れの日が多いのだが、天気は良くない。でも数日前の天気予報での雨が曇りに変わっただけで、よしとしよう。
*** 轍による登山ルートと写真レポートはこちらを参照 ****
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慰霊祭当日の8/1には同級生34名が参加。標高2701mの独標から、降りしきる雨の中を上高地→新島々→松本駅へと下山すると、雨も上がり、そこは42年前には無かった新しい夏祭り「松本ぼんぼん」の真っ只中。2万人以上が参加する踊りの連のスタート点。踊りに参加する人/見る人の喧騒に包まれながら、42年前の同級生達に思いをはせる一日の終わりであった。
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これで、4回目の巡礼は終わり。さあ、また、来年に向けて、新たなスタートを切らねば。