井上もやしの日常

ほぼ「つぶやきの墓場」となっております。ブログやSNSが多様化して,ついていけないのでございます。

公共の福祉

2010-04-25 21:09:21 | Weblog
 米軍普天間飛行場の県外移転問題で、鳩山内閣が大きく揺れているが、福島市では「更生自立促進センター」開所問題が大きな話題となっている。

 更生自立促進センターは仮出所したものの、民間の受け入れ施設に拒否されたり、身寄りのなかったりする人々を一定期間居住させ、社会復帰の支援をしようとする法務省の施設である。趣旨としては賛同できるが、福島市で建設される福島市狐塚(信夫山の麓である。画像を撮影した日も多くの人が施設の脇で花見をしていた。)周辺には多くの小中学校・高等学校、税務署、ハローワーク、信夫山公園などの公共施設があり、そのような場所に建設したことによる仮出所者の犯罪行為が懸念されている。

 2008年夏には施設を完成させ、近隣住民との合意を得てから正式に開所させたいとしていたが、特に周辺学校のPTAから開所反対の署名が多く寄せられていた。実際、福岡県と京都府でも同様の施設を作る計画であったが、計画段階で多くの反対にあって頓挫している。今年4月になって、法務省側は住民との理解が得られたと、一方的に「開所宣言」をした。しかし、反対派は全く同意していないと街頭での署名活動、デモ行進などを行っている。学校のPTAを通じての反対活動が多くなるため、法務省は「公共の学校施設でもって反対活動の印刷物を配付するとは遺憾であるし、仮出所者の社会復帰を阻む排除・差別の理論である。」との文書を福島市の教育委員会へ送付し、泥沼状態である。もちろん反対派ばかりではなく、地域住民の中には温かく社会復帰を見守ろうという人もいる。

 米軍基地、火葬場、ゴミ処理場、そして、この自立更生促進センターなど、社会にとって必要であっても(米軍施設は安保・国防とも関わり非常に複雑…。要・不要はここでは避ける。)、建設される地区にとっては貧乏くじを引かされた思いであろう。半世紀前には交付金という餌をまき、原子力発電所を産業のない県に次々に建設したが、現在ではそうは上手くいかないであろう。

 うーん、難しい…。

 

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