普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

航空幕僚長の更迭

2008-11-01 11:06:00 | 国際社会

 航空幕僚長がその論文の「日本は侵略国家であったか」で更迭された。
読売新聞
の報道の概要 
・政府は31航空自衛隊トップの田母神(たもがみ)俊雄・航空幕僚長を更迭した。
・理由は過去の植民地支配と侵略への「深い反省」を表明した1995年の村山首相談話に反する内容で、田母神氏が防衛省の内規に反し、論文発表について事前の届け出をしていなかったためだ。
・論文は、田母神氏が、アパグループ懸賞論文に応募したもので、賞金300万円の最優秀賞を受賞。
・麻生首相は31日夜、首相官邸で「(論文を)個人的に出したとしても、立場が立場だから、適切でない」と記者団に述べた。
 私も日本が今まで取ってきた立場や彼の立場からも彼が更迭されたのは致し方ないし、浜田幸一さんの息子さんの浜田防衛大臣の苦渋の決断だったろうと言うのも想像できかる。
 然し彼の書いた論文については少なくとも国民が知って置かなければならないことが多く書かれている。

 それで読売新聞が纏めた田母神さん発言の概要青字)について彼と違って完全なフリーの立場の戦前派の私の意見(黒字)を書いて見たい。( 原文 参照)
【侵略国家】
 日本は朝鮮半島や中国大陸に軍を進めたが、相手国の了承を得ないで一方的に軍を進めたことはない。
 満州や朝鮮半島には日本が一方的に軍を進めたことはないと思うが、満州を除く中国内地の侵入はその理由はどうあれ日本政府の意志を無視した日本軍の行動に引きずられたものだ。然し日本政府としては軍を制御出来なかった責任は認めざるを得ない。

 我が国は蒋介石により、日中戦争に引きずり込まれた被害者だ。 ???

 日本が侵略国家だというなら、当時の列強で侵略国家でなかったのはどこかと問いたい。日本だけが侵略国家といわれる筋合いはない。
 賛成。但し欧米の列強の侵略による植民地化が飽和状態の時に、日本がその勢力範囲を拡大しようとしたのは如何にも時期が拙かった。

【日米戦争】日本を戦争に引きずり込むために、アメリカによって慎重に仕掛けられたワナであったことが判明している。
 日本の中国で勢力拡大に対抗して当時完全な第三者の立場の米国は所謂ABCD包囲網
を作って北朝鮮に対すると同じように日本に対する経済制裁を行った。
 それ以外の米国の謀略については色々言われているが私は知らない。

 大東亜戦争(太平洋戦争)後、多くのアジア・アフリカ諸国が白人国家の支配から解放された。日本が戦わなければ、人種平等の世界が来るのがあと100年、200年遅れていたかもしれない。
 植民地開放が100年、200年遅れたかどうか判らないが、彼の指摘は厳然とした事実だ。

【自衛隊】東京裁判は戦争の責任をすべて日本に押し付けようとしたものだ。そのマインドコントロールは戦後63年を経ても日本人を惑わせている。
 日本は戦争責任は負うべきだが、戦勝国側にも原爆による一般の国民の大量殺傷、ソ連による日本兵のシベリヤ抑留など国際法違反やソ連の千島列島占有など責任を負うべきことも多い。
 少なくとも独立後に日本は日本や戦勝国のやったことの正否を明らかにするべきだったが、今でも依然として日本が一方的に悪いという考えがまだ日本に浸透している。
 それは他国の所為でなくて日本自身の責任だ。
 そしてその一つは良く言われている日本の教育のあり方問題だ。

 自衛隊は領域の警備もできない、集団的自衛権も行使できない。がんじがらめで身動きできない。このマインドコントロールから解放されない限り、国を自らの力で守る体制が完成しない。
 賛成。自衛隊の人達の気持ちは良く判る。
 日米同盟は良いとしても、日本はいざとなれば日本のことは日本で護る気概とそれに必要な最小限の軍備を持つべきだと思う。

【アジア諸国との関係】多くのアジア諸国が大東亜戦争を肯定的に評価していることを認識する必要がある。
 中国、韓国は戦争を全く否定的な評価をし反日政策の基本としている。
 私はシンガポールにいたことがあるが、戦争を体験した人の中には日本に対して屈折した考えを持っている人もある。

 日本軍に直接接していた人の多くは高い評価を与え、直接見ていない人が残虐行為を吹聴している場合が多い。侵略国家だったというのは正に濡れ衣だ。
 軍規や軍律の届かない戦地で、多くの日本兵を立派な行動をとったと思うが、また一部の心ない兵士や将校が現地の人達を酷使したり、とんでもないことをやらかしたのは事実だ。
 そしてその一部の人達のやったことが針小棒大に報道され、それを反日政策に利用されている。
 戦後、私は海外で、現地の人達から(多分日本だったらしないような)批判を浴びるような行為をする日本人を時々見かけたことがある。
 私のような古い日本人は自分のしたことが、日本人全体の評価に繋がると何時も思ったのだが、今の一部の人達にこれを期待するのは無理なことのような気がする。

 
 田母神さんはその論文で日本人に多くのことを教えたが、そのために更迭された。
 彼には大変気の毒だが、彼は世界における日本の立場を見直す絶好の機会を与えてくれた、その折角の機会や彼の犠牲を無にしないようにしたいものだ。

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