昨夜のNHKの「クローズアップ現代」の「オバマが変えるアメリカ(1)」-国民を政治に巻き込め- で国谷 裕子さんが現地の実情、
国民を政治に参加させる新システムを構築するオバマ陣営と、政治に目覚めた市民の姿を報告していました。(青字は番組案内より)
[オバマさんの情報戦略]
その中で印象に残ったのは、下記のようなネットを使って国民を政治に参加させる、新システムを構築したオバマ陣営の戦略です。(*注記)
・オバマさんのネット上のサポーターが1,300万人も登録していること
・そのうちの多くの人達がオバマさんの支援活動に参加していること
・彼らの多くはオバマさんが、自分たちの意見を聞いて貰えると思っていること
・それで彼らの意見をネットを通じてオバマさんの事務所に発信し政治に参加しようとしていること
・その意見は、オバマ事務所でデータベースとして整理されていること
[日本の政治家の情報戦略?]
一方日本の政治家たちはどうでしょうか。
私も以前、情報戦略など気のきいたアイディアではなく幼稚な考えでしたが、政治家たちのネットを活用して国民の意見を吸い上げ国政に反映すべきだと書いたこともありましたが、最近は殆どの政治家がホーム・ページやブログを開いているようです。
然しその大半は自分の意見を国民のPRするだけに終わっているものがいるようです。
最近はその中に「ご意見」欄を儲けているものも大分増えて来ましたが、中には私のような普通のおっさんが何処に投書やコメントの書き込みをして良いか判らないものが多いようです。
政治家のブログも大分増えて来ましたが、その殆どがコメント数、TB数がゼロが並んでいるのが普通のようです。
折角、投書やコメントしても、決まり文句のようなお礼の返事が来るのはまだ良いほうで、梨の礫のように無反応のことが多いようです。
政治家も人気商売です。
政治家に投書するのはその人に何らかの特別の好意か悪意を持って投書したりコメントしたりするのだと思います。
それを無視されてどのような気持ちになるでしょうか。
逆に誠実に対応されたときはどう言う気持ちになるでしょうか。
例えその政治家に反対の意見の投書でも、誠実に対応されたら、ことによると投書やコメントした人達もその政治家の熱烈な支援者に変わるかも知れません。
もし完全に無視された場合は
・政治家が素人が何が判るかと威張っているように取られても仕方がないでしょう。
・それ以後は2度と投書もコメントもしないでしょう。そして大事な支援者が何を考えているか判らず、折角の個人が持っている貴重な情報にも触れることもなく、裸の大将状態になるかも知れません。
その好例が、自民党の内紛に対する都道府県連幹事長の「首相批判に愛党精神ない」との抗議です。
国会議員たちはいつの間にか地元から遊離した存在になっているのです。
国会議員の個人からの投書やコメントの無視の最大原因はそれを処理する人手不足と面倒さでしょう。
然しそれはせいぜいパート一人で処理できることです。
オバマさんの様に熱烈なサポーターがいれば、ボランティアでやってくれるでしょう。
そして投書した人達の意見は参考にもならないにしても、少なくとも政治に関心のある人としてデータ・ベースに入れて活用することも出来ます。
上記の例と正反対の例があります。
それは平沼赳夫さんの投書への対応です。
政治家のホームページとブログ拝見 でも触れたのですが、
「平沼新党立ち上げ」のブログのコピーを厚かましく平沼さんに送ったところ、思いがけなく、平沼さんご自身(またはその秘書?)から「貴方のメールをじっくり読みました。私は私なりの考え方で焦らずにじっくり構えて行くつもりです。」との丁寧な返事のメールを頂いたことだ。
如何にも平沼さんらしい、誠実さだ。
もし、私が彼の選挙区にいたらもう絶対に平沼さんに投票するだろう。
仮に平沼新党反対の投書やメールを送った人でさえころっと平沼さん信者になるかもしれない。
と書きました。
また民主党の枝野幸男さんの場合は簡単な礼のメールが入りました。
それ以後枝野さんからのPRのメールが入りますが、少なくともそれを無視して削除することはありません。
私がネットの問題について触れたのは、安倍内閣に「裸の大将にならぬ為にはネットを活用して情報を収集し分析する」よう投書したのが最初です。
それからオバマさんの例にみるように、ネットを利用した政治手法は格段の進歩をしているようです。
日本の政治家の人達も自分たちの支持者を増やすのは勿論、世情からかけ離れた存在にならぬためにもネット戦略を練り直す必要があるような気がします。
このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。
↓
政治ブログランキングへ
政治ブログへ
*注記:なお同番組では触れて居ませんでしたが、読売新聞では
オバマ氏は選挙戦ではソーシャル・ネットワーク・サービス「フェースブック」による情報発信や、インターネットを通じた史上最高額の献金集めに成功した。自ら情報端末を操作する初の電脳大統領になる。
選挙期間中は深夜に参謀と携帯で情報交換していた。
大統領になっても上司と部下の関係を飛び越えて若手のスタッフと連絡を取り合うようなら、ホワイトハウスの弊害とされる風通しの悪さはかなり解消されそうだ。
とオバマさんの情報戦略を紹介していました。