普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

国会議員の選び方(2)

2009-07-14 18:27:57 | 政策、社会情勢

  政治関係ブログを見られている意識の高い方々には、今更国会議員の選び方など、分かりきったことだと思いますが、私の意見も参考までに聞いてください。

  麻生さんももようやく党内や公明党とも調整し、解散を週明けの21日以降に先送りし、衆院選を「8月18日公示―同30日投開票」の日程とすることを決めたそうで、いよいよ衆院選が間近になってきました。
  この問題にはなお
・麻生降ろしの人達と動き(これで麻生さんの支持率がまた下がりましたが、昨日の報道でもまだ武部さんが頑張っているようてです)
・都議選の自民党大敗と公明党の議席増で、自民党も益々公明党の支持を得なければならない
・野党側の(多く残っている重要法案の審議未了の可能性の高い)麻生さんに対する不信任愛、問責決議案提出など
などなど素人目からみて国の非常事態の中で自民も野党も、情けないことをしていると思うのですが、いずれにしても衆院選は目前に迫ってきています。
  それで国会議員の選び方について前にも書いたことがありますが、改めて考えて見たいと思います。

[某市の職員の市会議員に対する見方]
  私は選挙が来る度に、昔ある市の職員が話したたことを思い出します。
市会議員などは人気商売だ。
・そして彼らは支援団体や企業などの利益代表だから、先生、先生と奉っておいて、全体を見ている我々がうまく彼らを操縦すれば良い。
・彼らはどうせ何時かは辞めるが私たちは定年まで頑張るので、長期的な視野に立って物事を判断できる。

[永田町・霞が関で一番威張っているのは誰か]
  国会議員が支援団体や、出身地域の意を受けて、例えば通産省に行くとします。
  通産省の官僚は、議員を先生、先生と言って形だけは丁重に取り扱うし、議員によっては俺は国民の代表だと威張って役人に対応するかも知れません。
 しかし、議員のやる事は正確に言えば陳情です。そして、官僚は心の中では、いくら議員が威張っても、日本全体の通産省の所管事項を見て判断するのは俺達と思っているでしょう。
 議員は通産省の全体の予算などは無視し、とにかく余所からの陳情より、自分の陳情を通して貰おうとして、つい卑屈にもお願いする気持ちになる のはありがちなことと思いませんか。
 しかし、その通産省の官僚も、財務省に対しては、通産省に来た議員と同じ立場で他の省庁より自分達の予算を分捕ろうとします。
 それで、財務省の官僚は、通産省の所管事項を含む日本全体のことを判断しているのは俺達だと思っていると思います。
 それを如実に表しているのは、テレビで良く見る本来なら各省とも同じ立場の筈の、諸省庁の財務省詣でです。
 各省の大臣も大臣折衝のときは、各省の官僚の意向を帯して財務大臣にお願いするしかありません。
 その財務省を実質的にコントロール出来るのは、端的に言えば、総理大臣です。
 何故なら首相は財務省を含む全ての、省庁の所管事項を全て統括しているからです。
 大臣は名目上では、各省の長ですが経験豊富な官僚と、いつ変わるか判らない大臣では実質的な力の差は明らかです。
 この実質的な力関係を図式で書けば、
 国会議員→各省官僚→財務省官僚→総理大臣
となります。

[日本を代表する国会議員を選ぼう]
 実は、財務省をコントロール出来るのは首相だけだと言うのは正確に言えば間違いです。
 もし国会議員が、日本全体を見て物事を考え、それで官僚に当たるなら、首相ほど実質的な力はないにしても、同じ事を通産省に言っても、財務省に言っても、出身地域や一部団体の利益を代表して言うのと明らかにその迫力は変わってくると思います。
 何故なら議員は通産省や財務省の所管範囲を超えた日本全体のことを考えて言っている からです。
 道路族、文教族、厚労族など言われる人は、その発言力を増す為に、力を合わせて一部の利益を守ろうとします。
 勿論、彼らはそれなりの知識も持ち、言う事も正しい事も多いと思いますが、また報道されるように、特定の省の代弁をするために、国の行き方を間違わせてきたとしか、思われないことも多くあるようです。
 そして族議員も、地方や支持団体の意を受けてきた一般議員も、自分の専門分野以外の国の方向を左右することにも議決に参加します。
 実際は、彼らは政党のドンの言うことを聞くか、マスコミ報道など見て自分の有利になる方向に投票するのでしょう。
 こんなことで国の重要方針が決められたら、日本や日本人としてはたまったものではありません。
 一般国民がその意志を国政に反映させるには皆が言う様に、選挙しかありません。
 それで提案です。
 特定地域振興のためとか、日本の農業を守るために一票を下さいと言う、候補者に投票しても良いでしょうが、それよりも日本のためと言う候補者や、しっかりとした国家観やできれば世界観も持つ人達にもっと国会に立つ機会を与えてはどうでしょうか。
 国民のためと言いながら実は一部の人達の利益代表、幾ら人気商売とは言っても、マスコミの顔色を伺いながら発言をする国会議員が増殖しては、官僚天国は永遠に安泰ですが、国の将来はないと思います。(*注記)
 日本全体に漂う閉塞感から脱却するためには全国的、世界的視野を持つ国会議員をもっと増やすしかないと思います。

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*注記:世論を操作し政局を動かすマスコミ
 そう言えば今はマスコミ、特にテレビが麻生さんの失言や、中川さんの朦朧会見など繰り返し放送して世論を形成→(半分は自分たちが作った)世論調査を発表→(世論調査と言う)人気ばかりを気にする政治家、自分の人気を上げるためにマスコミを利用する政治家→政治の軽薄化と言う何とも情けない時代になって仕舞いました。
  何故なら、どう考えても麻生さんの失言や、中川さんの朦朧会見など政局を動かすほどのものではない些細なことですが、その繰り返し放送のため麻生内閣の支持率低下と言う、政局を動かす世論調査の結果になるのですから。