最初にお断りして置きますが、テレビのニュース番組でもピンからキリまであります。
ここではテレビ朝日とそれと同じ傾向を持つ一部のテレビのことを書いておりますのでご了承下さい。
・民主党鳩山さんの政治資金の問題を何故追求しないのか?
安倍内閣の時の「政治と金」の問題では単なる秘書の事務所経費の記帳ミスでしたが、野党と共にテレビが次々に問題を掘り起こし、同じ問題を執拗に繰り返し放送し、遂には自殺者までだしても、飽き足らず参院選真っ最中でも「絆創膏報道」と政治と金問題を結びつけて報道し、安倍さん大敗の一因となりました。
鳩山さんの場合も秘書が勝手にやったこととされていますが、政治資金収支報告書の虚偽記載問題については、単なるミスでなく意識的にやったこと、相続税の脱税など明らかに法律違反があり、告発されても仕方がない重要な問題なのに何故追求しないのでしょう。 (今日の新聞では自民党は選挙後に鳩山さんの資金問題は刑事事件になると期待していると書いていました。)
安倍内閣のときは閣僚だから問題で、野党の人のやったことは見過ごしてよいのでしょうか?
もし鳩山さんが総理になったときは、野党に廻った自民党が必ずこの問題を追求することになると思いますが、そのときのテレビはどう対応するのでしょうか?
・民主党が提出した政治資金規正法改正案について自ら審議拒否をした異常事態について何故、民主党を追求しないのか?
テレビは民主党と同じようにこれが鳩山さんの政治資金問題に繋がることを恐れたのでしょうか?
民主党の対応は判りますが、テレビが何故民主党を追求しない(または出来ない)のですかね?
・野党やテレビが言うように安倍・福田・麻生さんが何故国民の信任を得なければいけないのか?
日本は議会制民主主義です。
前回の衆院選で、自民党が大勝しました。
つまり大統領制度ではない日本国民は小泉さんでなく自民党を信任したのです。
そしてそれを率いる小泉さんが総理大臣になりましたが、任期途中で辞任しそのあと三人が引き継ぎました。
今回の選挙は小泉さんから麻生さんまでの自民党の信任が切れるまての、自民党政治のあり方について、国民の審判を受けるので麻生さんだけが審判をうけるのではありません。
小泉さんの本来の任期中に首相が替わるたびに信任が必要なら、テレビは法律(多分憲法も?)の改正を主張すべきです。
勿論、そうは言っても今大きな問題になっている小泉改革の負の部分について、自民党は厳しい審判を受けることになるでしょう。
テレビでは小泉さんと比較して、麻生さんの小物ぶり批判していますが、現在、より強く批判されるべきなのは小泉さん・麻生さんのどちらでしょう?
もし麻生さんや自民党が嫌いなテレビも、小泉改革の負の部分について言わず、麻生さんの責任を追求するだけでは物事が矮小化し、国民は選挙に当たって正確に判断することが出来ません。
・今回の自民党の内紛でテレビに何も責任はなかったか?
テレビでは今回の中川さんグループの「麻生降ろし」が両院懇談会で無事に終息したのに、余程悔しかったか、茶番劇だとか、中川さんが麻生さんと握手したのは筋書き通りだったとか、いろいろ批判しています。
事実は中川さんたちが都議選敗退の総括をしろとの主張は、肝心の自民党都連から選挙前から党内の内紛についての抗議、敗戦後も中川グループへの「麻生降ろしの動きに加わる衆院議員を支援しない」とする内容の決議文を提出するなど、足元から揺らぎ始めたことと、党内からの総スカンを食ったため中川さんグループの全面的敗北に終わったのに過ぎません。
麻生さんと中川さんの握手で拍手が起こりましたが、党員の殆どは中川さんのお詫びと取ったと思います。
参照:自分達の責任は棚に上げ他の責任を追求する政治家達
そして中川さん達の判断の誤りに気付くのが遅れたのが、テレビの報道姿勢です。
実は党内ではごく一部の勢力に過ぎない中川さんや、武部さん、加藤紘一さんなどの発言を中心に取り上げ、彼らに反対する党内の大多数の意見を僅かしか取り上げなかったので、彼らはテレビを動かせば何とかなると思ったのに違いありません。
そしてテレビも自民党内の不一致を拡大して見せ、自民党批判の材料にしました。 (武部さんが総裁選前倒し論を話しているときの会では僅か5人しか出席していなかったそうですが、それは画面にはでていませんでした。)
それが東京都議連の心配するように、自民党一人負けの一因に繋がりました。
つまり中川さんたちはテレビでピエロ役にされて仕舞ったのです。 (と言っても彼らは立派な政治家ですからその責任は自分で負うべきです。)
両院懇談会での発言は、党内でヨイショ役を作ったなどと言う人もテレビでいましたが、それより常識的には党内の圧倒的多数が中川グループの動きに反感を持っていたと考えるのが当然です。 (テレ朝の二反園さんは中川さんが地元の人たちから抗議されたのが、彼が降りる決心をした決定的要因だと説明していました。)
テレビではあまり有名でない批評家が、これは自民党伝来の権力闘争だとか、自民党は昔のように権力争いをするエネルギーもないとか言っていましたが、事実は「麻生降ろし」グループの一人相撲で自民党に迷惑を掛け散らしただけで終わったのだと思います。
結果的には「麻生降ろしグループ」はテレビから操られ、そのテレビは自民党が内紛で批判し、両院懇談会もコテンパンに言うなど、テレビはなんで自民党にそんなに恨みがあるのかと思います。
麻生さんが総会にするか懇談会にするか、オープンにするかクロウズドにするか、決断に迷ったのは、今世論を動かす一大勢力となったテレビの影響を考えたのに違いありません。
テレビはその麻生さんの決断の遅れを批判してもよいですが、テレビもその影響力を持つ程自身の責任の重さを痛感すべきだと思います。
・テレビは自民・民主のマニフェストの比較をするのか、公平な比較ができるのか?
どのテレビでも、事実上の選挙戦に入ったいま、自民・両党ともマニフェストを出さねばならぬのに自民はまだ出来ていないと批判しています。
そして、これからはテレビ自身も両方のマニフェストを評価しなければならないと言っています。
私はこの意見に大賛成ですが、過去の例からみて、一方の批判はしても片方の評価や批判は苦手?と言うか嫌いな?テレビが、両方の公約の対比、公平な評価をするのかどうか、実際の状況を見ないと判らないと言うか、どちからと言えばまともにせずに、今までのように詰まらぬことを取り上げて自民党批判をするのでしょう。 (何故か同じ政権与党の公明党批判は今までの通りに全くなしで?)
後はテレビの良識に待つしかありませんが、まあ無理でしょうね?
そして文字通りの浮動票に属する人達は選挙でこんなテレビを見て投票するのでしょうね?
やっぱりテレビの責任はどう考えても重大だと思うのですが。
もう一度念のためにお断りしますが、テレビと一括りで書いてきましたが、正確にはテレビ朝日とそれと同じ傾向を持つテレビの事ですのでご了承ください。
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