今回の未曽有の大災害の中で自衛隊の活躍が一番目立っていますが、これについて拓殖大学教授の森本敏さんが震災機に緊急事態基本法整備をの≪展望欠いた陸自の定員削減≫の中で概要次のようなことを書いています。
次に自衛隊の活動についてである。結局、大規模災害が起きてみると、自衛隊の能力に大きく依存するほかなかった。今回、東北方面総監が指揮して初めて陸海空部隊の統合任務部隊が活動し、その活躍は目覚ましかった。国土の防衛態勢を維持しつつ他地域から派遣できる要員には限界があり、予備自衛官が招集された。
背景には自衛隊の要員数不足があるわけで、新防衛大綱を作る際になぜ、防衛省内の反対を押し切って陸上自衛隊の定員を削減したのか理解に苦しむ。政権に国家の安全や防衛について知識と展望が欠落していたといわざるを得ない。
改めて知らされた自衛隊の役割
新防衛大綱は平和ボケ?の鳩山さんの時に発議され菅さんの時に決定したそうです。
しかも自衛隊の災害の援助で一番の適役の隊の陸上自衛隊を削減してしまいました。
災害時の自衛隊の役割は阪神淡路大地震のときから見直されました。
しかも阪神淡路の場合は大阪と言う大都市が近くにあるために、民間のボランティアが活躍しましたが、今回の場合は多数の民間のボランティアの参加を地方自治体が、ボランティア自身の受け入れ態勢がないからと断っているそうです。
その対案として衣食住の提供やボランティアの活動をしやすい、遠方の都市に被災者に移動して貰うことも検討され一部では実施されているようです。
然しこれには資金の問題もありますが、一番問題なのは地方の人々の土地を離れたくないという気持ちです。
然し自衛隊の場合は隊員の衣食住は勿論、人員の移動や援助に必要な物資の運送まですべて自力で出来ます。
今問題になっている援助物資の輸送も、もし自衛隊に余力があればこの問題の一部も解決できます。
しかもこれ等の計画は、今回の場合で言えば防衛省から東北方面総監部への指示一本で各地区に対して割合に公平な援助ができます。
今回の場合で言えばもし自衛隊に余力があれば広大な被災地の瓦礫を分けての救出もなお早くできますし、道路破壊で孤絶した地域に隊員が徒歩で到達しその無線で地域の本部への連絡が出来ます。
そしてこれらの活動は自衛隊の本務である国の防衛面の訓練にも役立ちます。
緊急時の政府の政府→防衛省→駐屯地の各隊→必要あれば予備自衛官への連絡→派遣部隊への指示と、逆に報告などの上部へのフィードバック。
そして今回のように緊急時の陸海空3自衛隊の統合部隊やそれを指揮する方面総監部の設置などなど、緊急対策の絶好の訓練になります。
自衛隊アレルギーを無くしてもう一度自衛隊の在り方を考え直そう
専門家や気象庁などが東海大地震の確率が高くなっていると言っています。
私も森本さんの言うように自衛隊はその本務の防衛だけでなくて、このような緊急時の出動おも考慮して、自衛隊の在り方を考え直すべきだと思っています。
問題は仙石さんの言う暴力装置発言に類する自衛隊アレルギーです。
私も元日教組の活動家から「日本が戦力を持てば戦争をしたくなる」と言う話を聞いたことがあります。
私は今の政治家は頼りないけれど、かってあれだけ大失敗した日本が、また自ら他国を攻撃するほど馬鹿ではないと思っています。
自衛隊の人達は自国の防衛力の限界を良く知っていると思います。
増して他国への攻撃能力の殆ど無いことをを知っていると思います。
日本は詰まらぬ自衛隊アレルギーから脱却して防衛の最低限の戦力と今回のような緊急時の対応能力のバランスを考えて、もう一度自衛隊の在り方とその能力の適正化を考えるべきだと思います。
このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。
↓
政治・人気ブログランキングへ
プログ村政治ブログへ