梅雨明けとともに熊本に夏祭りの季節がやってきた。
火の国まつりや清正公まつりなど熊本市中心部で催される夏の祭りをひとくくりにした「ばってん火の国夏祭」は19日に開幕。8月2日まで2週間にわたり夏の夜を彩る。
皮切りは23日の「頓写会」(とんしゃえ)。日蓮宗の熱心な信者であり肥後熊本藩の初代藩主・加藤清正を祀る浄池廟(じょうちびょう)があることで知られる本妙寺(ほんみょうじ)で行われる真夏の行事。
その起源は、清正の一周忌に本妙寺第三世日遥が法華経一部八巻を一夜で写経し、追善供養したこととされる。頓写会(とんしゃえ)には、県内外から10万人の参拝客で賑わうそうだ。
本妙寺は熊本城の北西にあり、境内入口の巨大な仁王門は鉄筋コンクリート造で、出雲大社の大鳥居などでも知られる小林徳一郎の寄進により1920年(大正9年)に建立され、国の登録有形文化財となっている。
「ばってん火の国夏祭」は「頓写会」にはじまり、26日の「STREET ART-PREX KUMAMOTO」、26~27日の「ゆかた祭」と「清正公まつり」、8月1~2日の「火の国まつりおてもやん総おどり」と続く。熊本市民総出のおてもやん総おどりには街中が酔いしれる。他県からの応援隊の演技も見ごたえの一つ。
熊本城は期間中午後7時半まで夜間開園され、天守閣から見る市内の夜景も見どころの一つ。心行くまで暑い夏の夜のひとときを過ごしたいものですね。