masaring

自己チューの進行形日記でshow。

借りぐらしのアリエッティ。

2010年08月01日 | 映画も大好き。

2010726_001

【メルヘンチックなのに、心にグサッとくる映画。最近では貴重だ。】

Ha1

「借りぐらしのアリエッティ」を観てきたと、
帰宅した、二男に話したら

「スタジオジブリ作品は、その作品を素直に観るべき。
連想を膨らませないで、映像に集中すべきだ。」

観る姿勢を教えられた。

「観てもないのによく言うよ。」と思ったが
的は外れていないと、息子ながら洞察力に唖然となった。

何故なら「借りぐらしのアリエッティ」は大人の映画だと
私自身思ったものだ。ラストでは涙さえ自然に出たのだ。

Ha1

これまでの、ジブリの特徴であった、ストレートな
テーマ表現や、リズミカルでコミカルな動きなどは
まったく無かった。魔法も偉大な力も無い登場人物群。

正直大人向けの内容であり、お子さんには真のテーマの
理解は無理かも、、、。と思ったのは私のエゴ??
女の子は、まだ表面的なストーリーに満足するだろう。
だけど、男の子は限りなく退屈するかもネ。

アリエッティという小人の少女(マイノリティ=少数
民族や貧困国)の目から観た、人間(マジョリティ=
多数民族や強大国)の世界を描いた、とても社会性が
強い映画だと思いましたね。

ただ、大人であれば、この作品をご覧になるとき、
少しだけ、私たちがアイヌの人や朝鮮の人に何を
してしまったか・・ドイツ人がユダヤ人に、アメリカ人
がインディアンやベトナム人に何をしてしまったか・・
少しだけ思い出すべきかも知れません。

それが「人間に見つかったら、引越さなくては
いけない小人」の正体なのです。

Ha1

しかし、いつ観てもジブリ作品は「SFX使って
実写で撮ったほうが楽だろうに・・・」って
思わせるほど、そのセル画一枚一枚に描かれて
いる葉っぱひとつひとつ、虫一匹、水一滴が、
見事に演じてくれていましたね。

少し今までの作風とは違うけれど、
これは「大人向け」なジブリ作品の真骨頂だと思いました。

小説で「神去なあなあ日常」を読んで、
映画で「借りぐらしのアリエッティ」を観てから、

私、じぃじの心はちょっと広くなりました。

Ha1

0202

【私たちこそ、この日本の地で借りぐらしをしているんだよね、、。】

※この映画には、素晴らしいテーマソングが流れます。
 でも、アリエッティと翔の心のふれあいを感じた時
 私には懐かしいこんな歌が頭をよぎりました。

※私、まっちゃんがその歌をうたいYou Tubeを作りました。
 是非、下↓をクリックして聴いてください。見てくださいネ。

若葉のささやき  by masaring

【やはり、まっちゃんは、変わり者「じぃじ」なのですね。】

Ha1

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

劒岳 点の記。

2009年10月01日 | 映画も大好き。

20090913_003

【公開から随分経ったが、映画「劒岳 点の記」を見た。】

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

この映画は、新田次郎のさんの小説を木村大作監督が
映画化した本年度日本映画の最高傑作の一つであると感じた。

『劒岳 点の記』は日露戦争直後、北アルプス剣岳の
登頂を命じられた測量官、柴崎芳太郎氏をモデルにした
小説を映画化したものである。

当時、日本全国の測量は陸軍の参謀本部陸地測量部
(現在の国土地理院)が実施していた。
そして高山の登頂は、修験者によって初登頂された山
(実は剣岳も修験者に初登頂されていた)以外の山は、
ほとんど陸地測量部によって登頂されていたという。

この当時地図はある意味で国家の軍事機密であり、
それゆえ陸軍の管轄だったのだが、ロシアなどは
ソビエト政権が崩壊するまでモスクワの正確な
道路地図を公開していなかったくらいだ。

(日本でも伊能忠敬が作成した日本地図のコピーを
シーボルトに渡した幕府天文方、高橋景保が斬首された)

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

映画は剣岳周辺の測量と剣岳登頂を命じられた
柴崎芳太郎氏が、山案内人宇治長次郎とともに
この困難な仕事を成し遂げていく過程を、
自然の厳しさを織り交ぜて撮影されており、
カメラワークはすばらしい。

また人物描写においても、柴崎芳太郎役の浅野忠信や
宇治長次郎役の香川照之が好演しており、
行者役の夏八木薫が風雪に打たれながら
念仏を唱えているシーンは心に残った。

一言で言ってとても好感の持てる映画だ。
撮影はほぼ1年かけて現地ロケを実施されたと聞く。
山岳測量シーンは監督の「これは撮影ではなく『行』である」
との信念に基づいて撮影されたという。

登場人物の目線や感覚を大切にするため、
空撮やCG処理に頼らず山小屋やテントに泊り込みながら
明治の測量官が登った山に実際に登り、
長期間をかけて丁寧に撮影をおこなったそうだ。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

20090917_015

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

実際、テントが風雪に吹き飛ばされる場面や、
大嵐に襲われる場面は実によくできており、
また当時の登山の方法(ロープはあったが先頭で
岩登りをする人の確保の方法は存在しなかったようだ)が
よく分かって無知の私にも参考になった。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

この映画のできはすばらしく、本年度の
日本アカデミー賞を受賞しても良いと思ったが、
たった一つこの映画には不満がある。

それは撮影が現地ロケで行われているため、
最も困難な登頂の場面がないのである。
正確に言うと柴崎芳太郎一行は現在長次郎谷
(この時の長次郎の偉業を讃えてこのように命名された)と
いわれる雪渓を登っていくのだが、
最後に約60mの垂直の岸壁が立ちはだかる。

ここを四等三角点を作るための資材(3mあまりの丸太)を
長次郎が担ぎ上げたのだが、そのシーンがないのだ。

ここがルートの一番困難な場所で、剣岳に登ったことが
ある人ならカニの横ばいを思い出せば分かるという。
だがそんな危険な場所では、カメラを抱えて
撮影するわけに行かず、その結果山岳映画では
しばしば最も困難な場所の撮影ができないのだ。

この最後の60mが抜けていることはなんとしても
この映画の弱点で「画竜点睛を欠く」思いだ。
こうした場所の撮影は、CGを駆使して
登坂画面を挿入してほしかった。

そう考えるのは、素人の欲張りであろう。
だが、欲張るのはよそう。

この映画は本年度の日本映画の最高傑作の
一つであることは間違いなさそうだ。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

そしてこの映画の基の秘話を知り、また感動した

それは、剱岳の山頂には長らく
三角点が設置されておらず、
標高を低い精度でしか測量できなかった。

柴崎らは山頂には立ったものの岩場の険しさから
重い三角点標石を運び上げることができず
三等三角点の設置を断念し、標石のない四等三角点とした。

そのため当時、三角点の設置場所を記載する
「点の記」は作成されなかった。
柴崎らは周辺の山からの観測によって
山頂の独立標高点(現在の「標高点」)を
2998mと計算したが、その後の測量により3003mと
された時期もあった。2004年になってようやく
三等三角点が設置され、GPS測量により
三等三角点「剱岳」の標高2997.07mと
剱岳の最高標高2999m(2998.6mを四捨五入)が
求められた。

この折に国土地理院により
作成された三等三角点「剱岳」点の記には
選点日時として「明治40年7月13日」の日付が、
選点者として柴崎の名が記載されていることを
知ったからである。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

人間の一生なんて、宇宙からみればほんとに些細なもの。
でも確実に言えることは、人生はとても素晴らしい。

特に、人生に目的を持つことは宇宙の真理かもしれない。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

Nioizakura

【ニオイザクラ。何をしたかではなく、何のためにしたかが重要だ。】

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「人間失格?。」

2009年05月30日 | 映画も大好き。

20090517_001

【サンパチェンス。温暖化や大気汚染を軽減すると言われてる。】

5ben2

 

「人間失格」とは太宰治氏の小節のタイトルである。
今年、生誕100年を迎える太宰治氏の代表作だ。

映画界では今年生誕100年を迎える
太宰氏(明治42~昭和23年)の映画化が相次いでいる。

すでに、「ヴィヨンの妻」「斜陽」「パンドラの匣(はこ)」の
3作品の製作が進んでおり、今年から来年続々公開される。

■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回

うち映画「ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ」を製作中の
根岸吉太郎監督は「太宰が描いた混とんとした戦後は、
不況で良い時代に向かっているとは思えない
今の時代と重なる」と話している。

映画ではこの作品をベースに、「思ひ出」「姥捨(うばすて)」など
太宰作品のエッセンスを詰め込み「太宰が生きた戦後」の
映像化を試みているそうである。

内面描写の多い太宰作品について、根岸監督は
映像化が難しい作品というが、「いつか映画化したかった。
作品からは、いつの時代も、生きていくなかで誰しもが
心にひっかかり、共感できる部分を見つけることができる」と
その魅力を語っている。10月に公開予定だ。

■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回

一方、6月に全国公開予定の「斜陽」は、秋原正俊監督作品。
「富嶽百景」に次いで2作目となる太宰作品の映画化だ。

■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回

手紙形式の小説を映画化する「パンドラの匣(はこ)」は、
冨永昌敬監督作品。9月に公開予定である。

5ben2

そして「人間失格」は荒戸源次郎監督作品。
太宰が自殺した1948年に発表され、太宰作品でも
最高傑作と称される作品である「人間失格」。

出版累計1,000万部の青春文学の名作だが、
今まで映画化もドラマ化もされていないのである。

主役は今、大ブレイク中のI君。映画初出演で主演である。
都会的でさわやかなイケメンの印象が強いが、
酒や女に溺れていく主人公・大庭葉蔵役は“新境地”の役柄。

女性と心中未遂を繰り返した太宰の実生活を投影した
自叙伝的作品と位置づけられており、
「太宰=葉蔵=I君」といえそうな作品になりそうだ。

■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回

すべての作品に相通ずるフレーズがある。

「不幸は、もしかしたら悲しいことではないかもしれない。」

暫く太宰氏原作の映画の話題から目が離せない。

■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回

20090517_004

【魅惑の小花、ネメシアメロウ。花言葉は“恋の予感”意味深。】

5ben2

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブタがいた教室。

2009年04月19日 | 映画も大好き。

20090419_006

【ミリオンベル。色とりどりだ。みんな違っている、それがいい。】

Hito

久々の休日。レンタルビデオの会員カードの
更新に行った。折角だからDVDを一枚レンタルした。

4月10日にリリースされた「ブタがいた教室」のDVDを借りた。
観たかったが映画館では見逃した作品だ。

最近疲れているので、観ながら居眠りと思いきや
グイグイ画面に引き込まれ疲れを忘れた。

最後には涙で眼鏡も、ぐちゃぐちゃになった。

■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回

この作品はセンセーショナルな内容で賛否両論を
巻き起こした実話を映画化したものだ。

小学6年のクラスを受け持つことになった新任教師が
1匹のブタを連れてくる。
「このブタを大きくなったら卒業までにみんなで食べよう」。

こうして先生、児童たちはブタを育てていくことになるのだが
次第に愛情が深まっていき、やがて食べるか
食べないかでクラスを二分することに、、、。

■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回

これはあれこれ書くよりも観てほしい作品だなと感じた。
実話を基にした作品であることもそうだけど、
観た人によって本当に感じ方が違ってくるだろうから。

なにより食べるか、食べないかの意見、
その多くは子供たちの作中の議論のなかに

すべてが集約されている。

そしてもう1つ忘れてはいけないのが、我々が毎日
「いのちをいただいていること」を再認識させてくれる。

「いただきます」「ごちそうさま」。
この言葉の大切さも再認識させられた。

子どもだけでなく誰にとっても「食」の問題は
無関心ではいられない時代だから。

■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回

教育映画的なうさん臭さを感じないのは「命の大切さ」や
「食」についての考え方を押しつけないで、
子どもたちの本音を引き出しているからだろう。

この映画の卒業式を控えた子どもたちがブタを
「食べるか、食べないか」で大激論するクライマックス。

子ども達は、本気で議論し本気で涙を流す。
真に迫った議論が展開する。実は子どもたちに
セリフ部分や結末が白紙のままの脚本を渡したそうで、

厳密な台本にこだわらず、子ども達には
自分の言葉でセリフを言うよう演出したという。

■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回■■回

動物ものや、子役が中心の映画はそれらに全てお株を
取られる映画が多いが、主演の妻夫木聡さんを始め
大人の役者も全員、自然体で素晴らしい演技だ。

さて、さて、ブタの運命はいかに...。

そして、私の涙の訳は、、、、?

Hito

20090419_012_2

【この映画は絶対観るべきだと、ベルフラワーも言っている。】

Hito

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「旭山動物園物語」。

2009年03月05日 | 映画も大好き。

20090302

【チョコちゃん生後28日。我が家の動物園にはもう馴れた?】

Inu

我が奥さんがめずらしく興味を示した映画。
「旭山動物園物語」。夫婦50割で観た。

理由はこの動物園が話題になった頃、
「北海道へ行きたいね。」と奥さんの言葉。

北海道へ旅行なんて当然不可能なこと。
だから、映画で帳尻をあわせたわけだ。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

低迷続きで、財政赤字がひっ迫する旭山動物園。
園長は、動物園廃止を訴える動物愛護団体の
対応をしながら、逆境を打破するべく
“夜の動物園”をはじめとする新機軸を
次々に打ち出す。

行動展示はいかにして誕生したのか。
“行動展示”というユニークさが話題を呼び
国内外の注目を集める旭山動物園。

この動物園がいかにして苦難を乗り越え、
現在の人気を獲得するまでに至ったかを綴る。
その背景をマキノ雅弘(津川雅彦)氏の手で映画化。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
  
観客層の年齢幅は広く3歳くらいから80過ぎの方も。
「年齢層の焦点をどこに置いたか」考えながら観た。
  
ドキュメンタリー番組でこの動物園はよく紹介された。
私は見てないが、TVドラマでも放映されたらしい。
民営ならとっくに廃園。公営だから細々とでも営業。

しかし動物園の仕事に誇りを持つからこそ小さな
努力の積み重ねと大いなる研究心と渉外力が
成功へと導いたことは周知の事実だ。

 
ベテラン俳優が集結。演技力でも最上級。
それ以上に動物達の表情や行動、そして心までが
スクリーンを通して我々、人間の心に迫ってくる。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
  
私と我が奥さんの感想。微妙に違ったが、ほぼ一緒。
ここでは省かせていただく。
映画は観る人、それぞれに感想は違うものだ。

それが映画だと私は思う。

Inu

090305_2

【もうすぐ春ですね。我が家の植物園にも遊びに来てくださいね。】

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする